
アドビは、After Effectsのアップデート「25.3」(2025年6月)を公開した。25.3リリースでは、After Effectsの新機能、ワークフローの改善、重要な修正が提供される。
スムーズズーム
スムーズズームを使用すると、コンポジション、レイヤー、フッテージパネルで、正確かつ滑らかな拡大を実現できる。33%、50%、100%などの固定拡大率に制限されることなく、ホットテキストコントロールやスクロールホイールを使用して任意の小数値までズームできるので、よりスムーズな調整が可能になる。
スムーズズーム拡大により、プレビュー中にズームを調整する。
ズームの動作をカスタマイズするには、環境設定/プレビュー/拡大で、ズームのタイプ、動作、トラックパッドのスクロールを設定できる。ズームコントロールを強化するには、タイプ設定で「スムーズ」を選択する。
環境設定ダイアログボックスが開く。「プレビュー」タブの「拡大」セクションで、タイプ設定の「スムーズ」オプションがハイライト表示される。

ファイルシステム内のプロジェクトの表示
After Effectsには、アプリケーション内からプロジェクトファイルを即座に検索できる便利な機能がある。1回クリックするだけで、コンピューターのファイルエクスプローラーが開き、現在開いているプロジェクトファイルの正確な場所が強調表示される。この機能により、ファイル管理が簡素化され、フォルダーの検索にかかる時間が短縮され、特に複数の複雑なプロジェクトで作業する場合でも、整理された状態を保持できる。
プロジェクトパネルにファイルが表示されており、「ファインダーでプロジェクトを表示」オプションが選択された状態で、複数のオプションを含むコンテキストメニューが開く。

修正された問題
After Effectsバージョン25.3で、以下が修正された。
- ログを有効にして24時間以上経過してからヘルプ/ログファイルを表示を選択しても、After Effectsがクラッシュしなくなった。
- AMD GPU搭載システムでは、ビューポートのインタラクションの遅延が発生しなくなった。
- プレビューパネルの再生前にキャッシュが正しく機能し、再生が開始する前にタイムラインが完全にキャッシュされるようになった。
- ルーラーが表示されている状態でコンポジション、フッテージ、レイヤーパネルのサイズを変更しても、ビューが左にシフトしなくなった。
- タイムラインパネルのアニメーションオプションの名前をなしに変更すると、プロパティパネルで正しく更新されるようになった。
- 多くのシェイプレイヤーを操作する際の選択とインタラクティブなパフォーマンスが改善した。
- 32 bpcコンポジション内の平面にポインタを合わせた際に、情報パネルにカラーの範囲外の値が正しく表示されるようになった。
- 多くの3Dシェイプレイヤーを含む高度3Dコンポジションで調整する際に、レンダリング画質スライダーがレスポンシブになった。
- デフォルトのカメラビューを回転または移動する際に、選択したレイヤーのプロパティが引き続きプロパティパネルに表示されるようになった。
- 新規ビューアーを分割してロックを切り替えのキーボードショートカットが、表示/新しいロックされたビューアーで分割メニューコマンドと一致するようになった。
- 使用中のフッテージアイテムを削除する際の警告が、コンポジションの数ではなくインスタンスの数を正しく参照するようになった。
- Altキーを押しながらズームツールをダブルクリックすると、遅延なく即座にビューが中央に配置されるようになった。
- Windowsユーザーフォルダー名にUnicode文字が含まれているシステムで高度3Dを使用しても、After Effectsがクラッシュしなくなった。
- ファイルリストからサムネールまたは概要領域にファイルをドラッグすると、階層の上部に正しく移動するようになった。

