
ローランド「VenuSet」セミナー開催
ローランドは、6月19〜20日の2日間、東京・お台場のオフィスにて、同社の取引先向けにビデオ製品用iPadアプリ「VenuSet」のセミナーを開催した。

VenuSetは、ローランドのAVミキサー、ビデオスイッチャーを直感的に操作できるiPadアプリ。同セミナーでは、VenuSetを導入するために基本的な知識となる接続方法や設定などのポイント、VenuSetから操作できる内容、画面のカスタマイズなどの活用方法を、実演を交えて説明した。
iPadでスイッチャーを操作。接続方法を解説

セミナーではまず、VenuSetとビデオスイッチャーとの接続方法について説明。iPadと対応スイッチャーはUSB・LAN・Bluetoothから、使用する現場に応じて最適な方法を選択して接続できる。初期設定もシンプルで、現場導入のハードルが低い点もポイントだ。
柔軟な画面構成と高いカスタマイズ性
VenuSetでは、操作画面を「1ウィンドウ」「2ウィンドウ」モードから選択でき、それぞれ最大5つのタブを設定可能(合計最大10タブ)。例えば、上部ウィンドウにメイン出力用の操作タブ、下部にサブ出力用タブを配置することで、効率的な運用が可能となる。

また、各タブにボタンやフェーダーを自由に配置し、用途に応じてカスタマイズできる。背景やロゴ画像はiPad内のファイルから読み込めるため、ブランドやイベントに応じたデザインにも柔軟に対応できる。


カスタマイズの手順
- パネル編集モードに入る
- セットアップをタップ、ウインドウ数選択。必要に応じて背景画像の指定も可能
- パネルの名称、ロゴを設定する
- ウインドウにタブを追加、レイアウトを選択、名称を設定
- ボタンとフェーダーの設定を行う
直感的な操作で出力映像を切り替え
デモンストレーションでは、VR-6HDのAUX出力先をVenuSetから切り替える操作が紹介された。操作フローは、ボタンに機能を割り当てる形で構成されており、カテゴリー(映像、音声など)と、機能(例:AUX出力の切り替え)を選択するだけで、簡単に操作パネルを構築できる。
複数の入力ソースを自在に制御できるほか、各ボタンにはアイコンや名称を設定可能。実際の現場に即したレイアウト設計が行える。
今後はMac/Windows対応も予定
現在はiPad版のみの提供だが、2025年秋頃にはMacやWindows版のリリースも予定。現場でのタッチ操作をベースとした柔軟な制御環境は、今後さらに幅広いシーンへの導入が期待される。
今回のセミナーを通じて、VenuSetはプロのエンジニア、オペレーター以外の幅広いユーザーにもAVシステムの操作を可能とするソリューションとして、大きな注目を集めていた。

