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富士フイルム株式会社は、機動性に優れ、広角から望遠までを1本でカバーする汎用性の高い4K対応放送用ズームレンズ「FUJINON UA22x4.8BERD」(以下:UA22x4.8)を開発した。

UA22x4.8は、2/3インチセンサーを搭載した放送用カメラに対応し、全長約252mm・質量約2.2kgの小型軽量ボディで、4.8mmの広角撮影と22倍の高倍率を実現したズームレンズである。機動力が求められる報道現場や、スタジオ撮影のほか、臨場感が求められるスポーツ中継など多彩なシーンで活躍できる機能性を備えているという。

同社は、UA22x4.8を4K対応の放送用ズームレンズの新たなラインアップとして、2026年春に発売する予定である。2025年9月12日~9月15日に、オランダのアムステルダムで開催される国際放送機器展「IBC2025」にてUA22x4.8を参考展示する。

報道やスタジオ撮影、スポーツ中継といったプロの撮影現場では、広角から望遠まで一本のレンズでカバーできる汎用性の高いズームレンズへの安定した需要があるという。

同社は、こうしたニーズにこたえるべく、2017年に放送用ズームレンズ「FUJINON UA18x5.5BERD」(以下:UA18x5.5)を発売。今回新たに開発したUA22x4.8は、UA18x5.5の「小型軽量で広角域を含む幅広い焦点距離をもつ」という特長を引き継ぎ、機能性と表現力をさらに高めた新しいズームレンズだ。

レンズ加工技術の向上や、堅牢性と軽量性を両立した設計を実現したことで、従来のUA18x5.5からの重量・サイズアップを最大限抑えながら、質量2.2kgの小型軽量ボディを実現。カメラを肩に担いだ「肩担ぎスタイル」での長時間撮影の負担を軽減する。

また、UA18x5.5の焦点距離5.5mm~100mmに対し、UA22x4.8は4.8mm~106mmと、より幅広い焦点距離に対応。広角域が広がったことで屋内の狭いスペースやスポーツでの臨場感あるシーンの撮影にも対応する。

主な特長

広角4.8mmと高倍率22倍ズームをカバーする機動性に優れた一本

広角4.8mmによるダイナミックな撮影から、106mmの望遠域をカバーする、高倍率22倍ズームレンズである。1本で多彩なシーンを撮影でき、報道・スタジオ撮影・スポーツ中継など様々な撮影現場で威力を発揮する。

全長約252mm・質量約2.2kgと軽量コンパクト設計を実現。持ち運びしやすく、カメラを肩に担ぎながら撮影する「肩担ぎスタイル」での負担を軽減する。

ズーム全域で4K対応の高い光学性能を発揮

同社独自の光学シミュレーション技術を活用し、画面周辺の解像力低下と色のにじみなどあらゆる収差を抑えることで、ズーム全域で高品位な4K画質を実現。

また、同社独自の多層コーティング処理「HT-EBC(High Transmittance Electron Beam Coating)」により、光の透過率や色再現性を高めている。これらの特性を生かし、黒つぶれや白飛びを抑え、肉眼で見たときに近い「HDR(ハイダイナミックレンジ)」での撮影が可能である。夕暮れ時のスタジアムなど、明暗差の激しい撮影シーンでも、豊かな階調を再現するという。

快適な撮影をサポートする機能を搭載

ズーム全域で最至近撮影距離0.4mによるクローズアップ撮影が可能。広角4.8mmと合わせて限られたスペースでの撮影の幅が広がる。ズームやフォーカスの位置情報などのレンズデータを高分解能で出力できる16bitエンコーダーを標準装備。CG映像とライブ映像を合成するバーチ-ャルスタジオなど、様々なシステムと連携できる。