ライカカメラジャパン株式会社は、2025年10月18日(土)から10月26日(日)の期間、東京・青山のスパイラルガーデンにて「ライカI」誕生100周年を記念して「ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」展を開催する。
同展では、ライカと写真文化の魅力にあらためて触れる機会として、ライカの100年にわたる歴史から今日までを振り返るとともに、写真を通じて深い絆で結ばれた植田正治と福山雅治による写真展、さらに「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード」受賞の世界的写真家による作品展示など、ライカの伝統と文化を多角的に紹介する。
熱気に包まれた秋深まる東京でのオープニング
「100 years of Leica:Witness to a century(1925-2025)」と銘打ったセレブレーションは、ドバイ、ミラノ、ニューヨーク、ウェッツラー、上海と世界の主要都市で展開し、最後の開催地が東京となった。東京は2006年に世界初のライカ直営店がオープンした地でもある。10月17日(金)に行われたオープニングセレモニーには、国内外から多くのライカファミリーやフォトグラファーたちが集った。
セレモニーでは、ライカカメラ社監査役会会長のアンドレアス・カウフマン氏がライカと日本の深い関係と歴史を紹介。ライカギャラリー・インターナショナル代表兼アートディレクターのカリン・レーン=カウフマン氏は、ライカが写真文化の発展に貢献してきた背景を語った。ライカカメラ社CEOのマティアス・ハーシュ氏は、ライカブランドと日本文化の共通点に触れながら、日本市場での成功要因を語った。さらに、音楽家ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルク氏によるヴァイオリン演奏も披露された。
ライカの歴史を貴重な資料とともに紐解く
起業家のエルンスト・ライツ2世は35mm判カメラの量産に踏み切り、1925年、ライプツィヒの春季見本市で「ライカI」を発表。小型軽量な35mm判カメラの登場は写真撮影を日常生活に普及させ、写真の世界に大きな変革をもたらした。本展では、ライカ誕生の礎となった試作機「ウル・ライカ」やプロトタイプ「ライカ0型」などに関する貴重な資料とともに歴史を紐解く。
貴重なアーカイブアイテムを公開
エリザベス女王のために製作された「ライカM6」プロトタイプ、アップルのジョナサン・アイブとマーク・ニューソンが手がけた世界に1台の「LEICA M for(RED)」、飛行船ヒンデンブルク号の事故現場から発見された「ライカ IIIa」、報道写真家・沢田教一が愛用した「ライカM2」など、歴代の銘品や貴重な周年モデルが一堂に会する。
「ライカ」から最新機種までを辿る空間
スパイラルガーデンのアトリウムには、ライカ100年の軌跡を"渦"で表現した展示空間が登場。夜には100点の写真作品がプロジェクション映像として投影され、サウンドデザイナー清川進也氏によるサウンド・インスタレーションが100年の歴史を演出する。また、現行製品ラインナップや100台限定の特別モデル「ライカM11 100 Years of Leica "TOKYO JAPAN"」も展示される。
「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード」不朽の名作
2011年より傑出したライカフォトグラファーへ授与している同アワード。会場では2011年から2024年までの受賞者の名作を展示する。
植田正治×福山雅治写真展:Visual Conversation
福山雅治が"師"と仰ぐ写真界の巨匠・植田正治との初の二人展。異なる時間軸で撮影された作品たちが響き合うように展示され、写真という言語を通じた静かで豊かな対話が広がる。
ライカ表参道店/ライカギャラリー表参道では多彩な関連イベントを開催
「ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」展の会場からほど近いライカ表参道、ライカギャラリー表参道でも、100周年のセレブレーションが多彩な関連イベントとして開催される。
In Conversation: A Photographic Dialogue Between Elliott Erwitt and John Sypal
ライカギャラリー表参道では「In Conversation: A Photographic Dialogue Between Elliott Erwitt and John Sypal」と題し、過去と現在の写真の対話をテーマに写真界の巨匠エリオット・アーウィットと東京を拠点とする米国人写真家ジョン・サイパルが時代を超えた写真の対話を繰り広げる写真展を10月1日(水)から11月30日(日)の期間開催中である。
本展は「ライカI」誕生100周年を祝して世界各国のライカギャラリーで順次開催されている12の展覧会のうち、10番目の展覧会となる。10月18日(土)には同展に関連してジョン・サイパル×小川潤子(元マグナム・フォト東京支社ディレクター)によるトークショーが開催された。
さらに、同日にはハービー・山口と安珠を迎えたトークショーも開催され、写真やライカについてここでしか聞けないエピソードを披露する濃厚な時間となった。
第47回「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」
10月24日(金)-25日(土)には国際的な写真関連用品専門のオークションである第47回「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」に出品予定の貴重な品々から厳選されたコレクションがウィーンから集うプレビューイベントが開催される。
期間中は事前予約制にてオーストリアより来日するオークションチームが出品コレクションについて解説するプレゼンテーションも実施される。