バルセロナで開催されたISE 2026において、ビデオ映像信号に関する業務用周辺機器の開発・製造・販売を手掛けるアイ・ディ・ケイのブースを訪れた。今回の展示は大きく3つのコーナーで構成されており、同社が現在注力している技術の方向性を鮮明に感じ取ることができた。

まず目を引いたのが、ウルトラワイド映像の展開をテーマにしたコーナーである。21:9や5Kといった高解像度、さらには現場ごとに求められるカスタム解像度に対して、同社の製品群が極めて柔軟に対応できることが示されていた。映像の品質と柔軟性を高い次元で両立させる、同社ならではの緻密な技術力がそこに集約されている。

続いて足を運んだのは、ベースバンドとIPの融合を実演するエリアだ。IDKの代表的技術であるAV over IPと、従来から信頼性の高いベースバンドスイッチャー。これら二つの要素を単に並べるだけでなく、完全に融合させたハイブリッド・ソリューションが実現されていた。システムの移行期にあるユーザーにとって、既存の環境を活かしつつ最新のIP技術を取り入れられるこのシステムは、現実的かつ強力なソリューションとなるだろう。

そして、現在の企業活動における課題に向き合っていると感じたのが、実際の会議室を模した展示エリアで発表された新ブランド「USBNeo」である。昨今の企業活動において不可欠となったMicrosoft TeamsなどのWeb会議環境を、より快適にするために立ち上げられたブランドだ。

煩雑になりがちなUSBデバイスの切り替えや映像出力をIDK独自の技術で制御し、会議の円滑な進行をハードウェアの側面から支える。USBスイッチや映像信号の安定性に徹底してこだわる姿勢からは、ユーザーの利便性を追求する同社の強い開発意欲が伝わってきた。

プロオーディオ・ビジュアルの知見をワークプレイスへ最適化させた、同社の新たな挑戦を強く印象づける展示であった。