Blackmagic Designの発表によると、ドキュメンタリー「Lo Invisible」がBlackmagic PYXIS 6Kデジタルフィルムカメラで撮影されたという。同カメラのシネマライクな品質と汎用性の高い設計により、撮影監督のメダルド・トレビーニョ氏は、常に変わり続ける過酷な気象条件の下で美しい映像を撮影することに成功した。

同作は、メキシコ北部に住む漁師たちが結成したコミュニティ・シアター・グループの劇において、自分たち自身を演じることを通じて新たな抵抗の形を見出していく姿を追っている。同作は、漁師たちと共に暮らし、リプレゼンテーション、記憶、想像力により、彼ら自身のあり方や、彼らの共同体に対する認識がいかに変容するかを目の当たりにしたトレビーニョ氏自身の経験から生まれた作品だ。

トレビーニョ氏は次のようにコメントしている。

トレビーニョ氏:本作では、芸術がいかにして日常生活の中で、感性、尊厳、居場所といった空間を切り開くのかを捉えようとしました。

Blackmagic Designのカメラは10年以上使用してきており、常にその質感、色、柔軟性に大変満足しています。脚本家、エディター、監督としての私の映像制作のキャリアにおいて、常にBlackmagic Designの製品を使い続けてきたので、この特別なプロジェクトの撮影にPYXIS 6Kを使用することに迷いはありませんでした。

同氏の兄弟であるホルヘ・ルイス・トレビーニョ氏も同作の撮影監督を務めた。撮影にはBlackmagic RAWが使用され、編集、カラーグレーディング、音響などのポストプロダクションはDaVinci Resolve Studioで行われた。PYXIS 6Kはコンパクトでありながら堅牢なので、小さな漁船内での撮影や漁師たちと歩きながらの撮影が簡単に行えた。同カメラのデュアルネイティブISOは、照明条件が常に変わり続ける同作の撮影で特に役立ったという。

トレビーニョ氏:PYXIS 6Kでは、距離を保ち、心のつながりを大切にできたので、漁師たちの共同体に近づくことができました。本作のほとんどが、水辺、川や漁船の上で長時間にわたって撮影され、状況は常に変わり続けていました。カメラのダイナミックレンジとデュアルネイティブISOにより、シネマライクな品質に妥協することなく、絶えず変化する状況でも問題なく撮影できました。刻々と変化する自然光や湿度、風、天候といった厳しい条件下で、視覚的な感度を損なうことなく迅速に対応することが求められる中、非常に暗いあるいは極端なコントラストの屋外のシーンにおいても、細部まで鮮明に捉えられる、カメラの性能には大変驚かされました。

視覚面においては、景色から顔を分離するような映像を目指し、メキシコ北部の州や水に関わる共同体を扱う作品でありがちな、観光地の絵葉書のような雰囲気は完全に避けました。単に風景を視覚的なスペクタクルとして見せるのではなく、その風景を本作の登場人物たちの感情の延長として機能させたいと考えていました。

6Kでの撮影において、長時間の撮影に耐えられる安定性と柔軟性を維持しつつ、別の場所にすばやく移動できるようにPYXIS 6Kはリグ組みされた。セットアップには、NiSi CinemaのマットボックスとDZOFilmのレンズに加え、Blackmagic PYXIS Monitorが使用された。同モニターは、過酷な条件下での撮影において、その輝度と実用性の高さの面で欠かせない存在となったという。

Blackmagic RAWで撮影されたことにより、ポストプロダクションにおいて、できるだけ多くのディテールを維持でき、DaVinci Resolve Studioで最終的なルックとして白黒の処理を適用する上で高い自由度が得られた。

トレビーニョ氏:蟹漁師たちが川で働く様子を午前4時から午後3時まで追ったこともありました。本作では、夜明け前の暗闇から、水面に映る最初の光、真昼の強烈な日差しまで、全く異なる様々な照明条件での撮影を経験しました。そして、そういった状況でBlackmagic RAWはその威力を発揮します。

早朝の最も暗い時間帯から真昼の最も明るい時間帯にいたるまで、イメージの質感を損なうことなく、ディテールを詳細に復元できました。本作は何かが起きた瞬間に対するリアクションを収めたものであり、自然光はコントロールできないため、これは極めて重要でした。

ポストプロダクションにおいては、DaVinci Resolve Studioではリモートで共同作業ができ、すべてを単一のソフトウェアで実行できたため、円滑で効率よく作業を進められたという。

トレビーニョ氏:私がポストプロダクションの統括を行い、パコ・アラニスがカラーグレーディング、アレックス・ウセーチェがオリジナル楽曲の作曲、レオナルド・グティエレスがサウンドデザインを行いました。DaVinci Resolve Studio内のワークフローにより、極めて実用的な協力関係を維持できました。

Resolveからシーケンスとセッションを書き出し、音響チームがその素材で作業を行い、最終的にファイルはプロジェクトに再統合され、同じポストプロダクションワークフロー内で、編集、音楽、ミキシングの最終調整を行いました。

同一のエコシステム内で編集、カラーグレーディング、サウンドスケープの構築、素材の準備を行えることで、制作プロセスが大幅に効率化されました。サウンドスケープの作成、自然な環境、オーディオのクリーンアップにはFairlightページを使用しました。漁師たちを取り巻く川や風、静寂を視聴者に肌で感じて欲しかったので、本作において、音響は非常に重要な要素でした。

このプロジェクトを実現できたこと、またその成果に大変満足しています。本作は、こういった共同体と共に生活することから生まれたので、完成した作品の出来に大きな喜びを感じています。引き続きBlackmagic Designの製品を使用して、今後のプロジェクトを制作していくことを楽しみにしています。