Appleは、新しい健康・フィットネス機能とバッテリー駆動時間の延長を特徴とする「Apple Watch Ultra 4」を発表した。スポーツやアウトドア用途を想定したモデルで、ナチュラルチタニウムとブラックチタニウムの2色を用意する。現在、予約注文を受け付けており、9月18日(金)より販売を開始する。販売価格は税込126,000円から。
Apple Watch Ultra 4は、新しいヘルスセンシングシステムとS11チップを搭載する。Appleによると、新しい心拍数センサーはウェアラブルデバイス史上最も高い精度を実現したとしており、心拍数や心拍変動(HRV)を従来より高い頻度で測定するほか、その日の身体の状態を示す新機能「準備度」を提供する。
バッテリー駆動時間は、通常使用時で最大50時間、低電力モードで最大84時間。「長時間のワークアウト(最大)」モードでは、毎秒GPS測定を行いながら屋外ランニング、ウォーキング、ハイキングを最大45時間記録できる。S11チップは、新しいヘルスセンシングシステムに加え、サウンド認識やShazamなどのオーディオインテリジェンス機能にも対応する。
watchOS 27では、Apple Intelligenceを利用した新しい「Siri AI」に対応し、パーソナルコンテクストの理解や幅広い知識を活用できるようになる。Siri AIは英語から対応を開始し、日本語対応も予定されている。地域や言語によって一部機能を利用できない場合がある。
このほか、複数のアクティビティに対応したワークアウト記録、睡眠記録、心臓の健康に関する通知、心電図アプリ、衛星通信機能など、従来のApple Watch Ultraシリーズが備えていた健康・フィットネス・安全関連機能も継承する。
AppleのワールドワイドApple Watchプロダクトマーケティング担当バイスプレジデント、カイアン・ドランス氏は、次のようにコメントしている。
ドランス氏:新しいヘルスセンシングシステムとS11チップは、より長くなったバッテリー駆動時間、より高速な充電機能、ウェアラブルデバイス史上、最も高い精度を発揮する心拍数センサーを備え、最も屈強で万能なApple WatchであるApple Watch Ultra 4を次のレベルへと引き上げます。
準備度など、健康とフィットネスに関する情報を提供し、大きくて明るい画面を備えたApple Watch Ultra 4は、ワークアウトから冒険、日々のさまざまな活動まで、あらゆる場面でユーザーをサポートするように設計されています。
Appleが最高精度をうたう心拍数センサー
Apple Watch Ultra 4は、新しい光学式心拍センサーと電気心拍センサーを組み合わせたヘルスセンシングシステムを搭載し、継続的かつ高精度な健康状態のモニタリングに対応する。Appleは、このシステムとS11チップの組み合わせにより、ウェアラブルデバイス史上最も高い精度を発揮する心拍数センサーを実現したとしている。
Appleによると、1,000人を超える参加者を対象に新しい心拍数センサーと主要なウェアラブルデバイスを比較した調査で、Apple Watchが最も高い精度を示したという。
より大きく、電力効率に優れたグリーンLEDを搭載した光学式心拍センサーにより、Apple Watch Ultra 4は、一日を通して5秒ごとに心拍数を測定する。この継続的かつ受動的な測定により、ユーザーのフィットネスと身体的状態についてさらに詳しい情報が得られるほか、「エクササイズ」と「ムーブ」のアクティビティリングもより正確になる。ユーザーは、新しい心拍数の文字盤のコンプリケーションで、一日を通して心拍数をリアルタイムに一目で確認できる。
ストレスと回復の重要な指標である心拍変動(HRV)を最大24倍の頻度で測定し、心拍数アプリの新しいセクションで確認できるようになる。Apple Watchは、ユーザーの健康状態をよりよく理解できるように、2種類の異なる心拍変動(HRV)を提供する。
回復時心拍変動(HRV)はストレスや回復の状態を把握するための指標として、全体的な心拍変動(HRV)は心血管系を含む健康状態をより広く把握するための指標として利用できる。一般に、HRVが高い場合は回復状態が良好である傾向を、低い場合はストレスや疲労の影響を示す指標の一つとされる。
夜間バイタル値には、ユーザー個人の基準値と比較して分析した回復時心拍変動(HRV)の測定値が含まれ、健康状態をより包括的に把握できるようになる。新しい日中バイタル値の表示では、夜間と日中の指標を切り替えることができるので、夜間の指標を確認する前に、その変化に気づくことができる可能性がある。
準備度:身体の状態を示す毎日の数値
Apple Watch Ultra 4で導入された新機能「準備度」は、ユーザーの最近のアクティビティ、トレーニングの負荷、バイタル、睡眠スコアを分析し、その日の身体の状態を把握するための指標を提供する。
準備度では、0〜10の範囲のスコアが毎日示され、「休養」「無理せずに」「準備完了」「絶好調」という、わかりやすく実行可能なおすすめが表示される。これは、ユーザーが仕事に行く時でもトレーニングプランに取り組む時でも、どのように一日を過ごすかを決めるのに役立つ。
準備度は、激しいワークアウトや日中のバイタル値の変化など、新しいデータが記録されるとそれを反映し、一日を通して随時更新される。スコアに影響を与えている要因も確認できる。スコアリングアルゴリズムは、Apple Heart and Movement Studyのデータを使用し、Appleの運動科学者および医師と共同で開発された。
より長いバッテリー駆動時間、より高速な充電
Apple Watch Ultra 4のバッテリー駆動時間は、通常使用時で最大50時間、低電力モードで最大84時間。高速充電にも対応し、15分の充電で最大18時間の通常使用が可能としている。
屋外ワークアウトの記録では、新しい「長時間のワークアウト」モードを使用すると、GPSと心拍数の測定頻度を最大にしてワークアウトを記録する場合のバッテリー駆動時間が最大25時間となり、前世代モデルから25%延長した。
さらに長時間のワークアウトを行う場合は、「長時間のワークアウト(最大)」モードを使用することで、毎秒GPS測定を行いながら屋外ランニング、ウォーキング、ハイキングを最大45時間記録できる。
スマートウォッチの中で最も正確な歩数の計測
歩数計モデルは、新しい機械学習アルゴリズムを使用して再設計され、S11チップによって屋内ウォーキングまたはランニングのワークアウト中の距離測定精度を高めたほか、一日を通した歩数計測の精度向上を図っている。
Appleは、再設計した歩数計モデルにより、Apple Watch Ultra 4がスマートウォッチの中で最も正確な歩数計測を実現したとしている。また、S11チップにより、新しい歩数のコンプリケーションが利用可能になり、文字盤からリアルタイムで歩数を確認できる。
オーディオインテリジェンス:重要な音を検知する新機能
Apple Watch Ultra 4は、内蔵マイクとS11チップを利用したオーディオインテリジェンス機能を搭載する。ユーザーコントロール、プライバシー、セキュリティ、アクセシビリティに配慮しながら、周囲の重要な音を認識・通知する機能を提供する。
オーディオインテリジェンスの機能には以下が含まれる。
- サウンド認識:iPhoneが手元になくても、サイレン、アラーム、ドアベル、赤ちゃんの泣き声などの音を検知し、聴覚に障がいのあるユーザーなどに通知する。
- Shazam:ユーザーの周囲で流れている音楽を検知し、スマートスタックのミュージック認識ウィジェットに曲名とアーティスト名を自動で表示する。
オーディオインテリジェンス機能は、プライバシーに配慮して設計されている。
これらの機能によって音声が録音・保存されることはなく、処理に使用される生の音声データにはオペレーティングシステム、アプリ、ユーザー、Appleのいずれもアクセスできないという。S11チップに搭載された「Secure Exclave」と呼ばれるハードウェアで隔離された領域で音声を処理し、処理後に削除する仕組みを採用する。
オーディオインテリジェンスの各機能は、ユーザーが利用するかどうかを選択できる。
Siri AIにより、パーソナルコンテクストの理解と幅広い知識が利用可能に
watchOS 27により、Apple Watch Ultra 4はApple Intelligenceを利用した新しい「Siri AI」に対応する。新しいSiriアプリでは、会話を継続しながら、パーソナルコンテクストの理解や幅広い知識などのApple Intelligence機能を利用できる。新しいSiriモジュラー文字盤からもSiriへアクセスできる。
※ Siri AIは英語から対応を開始し、日本語対応も予定されている。地域や言語によって一部機能を利用できない場合がある。
watchOS 27を搭載
watchOS 27は、ほかにも複数のアップデートをApple Watch Ultra 4にもたらす。
ダイナミックなアプリグリッドには、Siriが提案する5つのアプリアイコンが表示される。ユーザーが頻繁に利用するアプリや最近使用したアプリなどをもとに提案する。
新しい片手のタップジェスチャーにより、人差し指と親指をタップしてスマートスタックからウィジェットを開ける。ダブルタップでスマートスタックをスクロールし、シングルタップで個々のウィジェットを選択するなど、片手での操作に対応する。
スマートスタックのウィジェットでは、駐車した場所に関するマップからの提案や、親しい人の誕生日に贈るメッセージの提案などを、関連性の高いタイミングで表示する。
Apple Watchの周期記録とiPhoneのヘルスケアアプリは、閉経周辺期と閉経期に対応する。
iPhoneを近くに置いていない場合でも、Apple WatchでWorkout Buddyを利用できる。Workout Buddyは、より多くのフィットネスデータを取り入れた情報を提供し、英語に加えてスペイン語にも対応する。
ラインナップとバンド
Apple Watch Ultra 4は、ナチュラルチタニウムとブラックチタニウムの2色を用意する。
今秋のバンドのラインナップには新色が追加され、トレイルループはダークアンバー、サンド、バーガンディ、アルパインループはデザート、ダークオリーブ、バーガンディを用意する。
オーシャンバンドは半透明のシリコーン製となり、トランスルーセントグレイ、トランスルーセントケルプ、トランスルーセントブラックの3色を展開する。
Apple Watch Hermès Ultra 4
Apple Watch Hermès Ultra 4はナチュラルチタニウムで提供する。Apple Watch Hermèsコレクションには、ウェットスーツの上から装着する際にストラップの長さを調整できる延長メカニズムを備えた、新しいグランHチタニウムストラップが追加される。
Apple Watch Hermès Ultra 4は、新しい「ファゾムとワンダー」の文字盤も搭載する。Digital Crownを回すことで、水面から海底までをイメージした4種類の文字盤から選択でき、それぞれ異なるブルーの色合いとアニメーションを採用する。
Apple Watch Ultra 4と環境
Apple Watch Ultra 4は、再生素材や再生可能エネルギーの活用を含む環境配慮設計を採用する。
3Dプリントされたチタニウムケースには100%再生チタニウム、バッテリーには100%再生コバルトを使用し、製品全体では再生素材を45%使用しているという。また、製造に使用する電力について、Appleはサプライチェーン全体で風力や太陽光などの再生可能エネルギーから調達しているとしている。
Appleは、ユーザーがApple Watchを充電するために使用する電力に相当する量の再生可能エネルギーにも世界各地で投資している。パッケージには100%ファイバー素材を採用する。