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DJIから「Mini 4 Pro」が発売されたので、動画レビューをお届けしよう。
- DJI Mini 4 Pro(DJI RC-N2付属):税込106,700円
- DJI Mini 4 Pro(DJI RC 2付属):税込128,700円
- DJI Mini 4 Pro Fly More コンボ Plus(DJI RC 2付属):税込158,180円
Mini 4 Proは、最小を特徴としたMiniシリーズ4代目となるオールインワン型ドローンだ。全体的に塊感があるデザインを採用して、プロ向きのような雰囲気が感じられる。4つの広角ビジョンセンサーと2つの下方ビジョンセンサーを搭載しており、Miniシリーズとして初めて全方向から障害物を検知している。機体の下方を認識するための補助ライトを新たに搭載し、重量は引き続き249gを実現。先代のMiniシリーズからアームを展開した状態でわずかに大きくなっている。
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滑らかなシネマティックショットを撮影できるActiveTrack 360°を搭載
独自の新機能として、「ActiveTrack 360°」を追加した。従来のActiveTrackから機能を拡張しており、内部サークルと外部サークルを設定可能。この2つのサークルについてそれぞれ周回の速度や高さを設定できる。かつ内側のサークルから外側のサークルに向かって自由に設定して、被写体を追いながらの撮影飛行を可能としている。細かい設定は、アプリ内部の設定画面からできる。この機能を研究すればよりファンタスティックなカメラワークによる空撮が実現可能と思われる。
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Miniシリーズだけ対応している縦向き撮影や4K100FPSのスローモーションモードの併用が可能。その他の新機能「ウェイポイント」により、自動で指定した地点を順次飛行して回ることができる。送信器のスティック入力量を固定した状態で飛行を続ける「クルーズ制御機能」、送信機の画面の中にホームポイントをHマークで表示し続ける「AR設定」なども追加されている。
カラーモードはHLGとD-Log Mに対応。撮影後にカラーコレクションやカラーグレーディングへの耐性が高くなっている。カメラアングルは80°まで向けられ、かなりの煽り目線の撮影を可能としている。
フラッグシップレベルのDJI O4映像伝送技術を搭載
送信機は「DJI RS 2」、「DJI RC 2」の2機種に対応。外観の色は、黒みを増してプロっぽさを醸し出している。アンテナは外装化された。指向性を意識して機体に調節しながら使用が可能だ。
電送は新たに映像伝送システム「DJI O4」に対応し、距離は10kmまで離れることが可能だ。近距離での運用に関してより信頼性を持って使用できるようになった。
起動速度はDJI RCよりスピーディになっている。実際に運用が始まってからの機体とのレスポンスや設定上の反応速度は大きく変わっていない。
時間を気にせずに飛行できるインテリジェント フライトバッテリー Plus対応
DJI Mini 4 Proは、Mini 3シリーズと同じプロペラとバッテリーの大容量版「インテリジェントフライトバッテリーPlus」に対応する。その一方、プロペラガードとレンズフィルターは共用に対応しない。プロペラガードはアームを広げた時の大きさが少しだけ大きくなっており、レンズフィルターはわずかに形状が異なっている。
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発熱は、機体の電源を入れて飛行させず地上に置いておいた時に警告が出たことがあった。空中では常に冷却されると思われるので特に飛行には影響はないと思われる。
まとめ
Mini 4 Proは、気軽に運用が可能だ。飛行させるものと周りに対する心理的プレッシャーも比較的小さく抑えて運用できる。もちろん実質的な安全面も高めている。機能の面では、より上位のカテゴリーに搭載されているような機能を圧縮した形で実装している。
Mini 4 Proは、もしかしたらさらなる機能がソフトウェア的に追加されるのではないか?とそういう気さえしている。DJIの空撮用ドローンで、最も軽量かつ小型のMiniシリーズで最新の機能が搭載。かつ上位カテゴリーの機能も圧縮されて搭載してきた。価格も抑えられているので、気になる人はぜひ導入して試してほしい。
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伊丹迅|プロフィール
人と空の撮影作品について単純な美やテクニックを超越した空撮美学・撮影美学・映像美学を提唱、主宰する写真・映像作家、ドローングラファー。正体は悪魔音楽集団のヴォーカリスト、デーモン獄長。
WRITER PROFILE
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