普段から、仕事や趣味などで写真や動画を撮影することは多いだろうが、気をつけたいのが撮影した写真や動画データの管理だ。データが記録されているSDカードからPCへコピーしてPCでレタッチや編集を行うことが多いが、その際、不要なファイルを消去しようとして間違って必要な写真や動画を消してしまい、困った経験がある方も少なくないだろう。

また、デジタルカメラで撮影した写真や動画を確認するときに、操作ミスでファイルを削除してしまったり、機器の不具合でファイルが消えてしまったりすることもある。こうしたトラブルを救うのが、削除されたファイルを復元するデータ復元ツールだ。データ復元ツールも各社から販売されているほか、シェアウェアなども存在するが、機能の豊富さと復元性能の高さ、使い勝手の良さで人気の復元ツールが「Wondershare Recoverit」(以下Recoverit)である。

Wondershareは、2003年からデータ復元技術を研究・開発しており、Recoveritは世界160以上の国で販売、500万人以上のユーザーが利用している。

世界中のユーザーに支持される「Wondershare Recoverit」

あらゆる外部メディアに対応し、3ステップで簡単にデータを復元

Recoveritの魅力は、PC内蔵のHDDやSSDだけでなく、SDカード、外付けHDD/SSD、USBメモリ、デジカメ、デジタルビデオカメラ、iPodなどのあらゆるメディアから復元が可能なことだ。

間違ってフォーマットしたメディアからの復元も可能であり、1本持っておけば安心だ。また、操作が分かりやすく、専門的な知識が不要で誰にでも使えることも売りだ。「ドライブやメディアを選択」→「スキャン」→「ファイルを選んで復元」の3ステップで、簡単にデータを復元できる。復元成功率は業界トップレベルの95%を誇る。

簡単操作で幅広いメディアに対応することがRecoveritの強みである

上位製品では高度な写真・動画復元やNAS・Linuxのデータ復元も可能

Recoveritには、Windows版とMac版があり、前者の利用環境はWindows 11/10/8.1/8/7/VistaおよびWindows Server 2003-2022と幅広い。

Recoveritには、標準版のRecoverit Pro、Recoverit Proの機能に起動ディスク作成機能が加わり、起動しないPCからでもデータを復旧できる「Recoverit Ultimate」、Recoverit Ultimateの機能に、高度な動画復元機能とNAS・Linuxのデータ復元機能が追加された「Recoverit Ultimate Plus」の3製品があり、それぞれ月額プランや永続ライセンス、5台までのPCにインストール可能な1年間プランが用意されている。

動画クリエイターなど仕事で動画を扱う人には、高度な動画復元機能が用意されているRecoverit Ultimate Plusがお勧めだ。Recoverit Ultimate Plusの月額プランは9,980円(セール価格)、永続ライセンスは14,980円(セール価格)だが、RecoveritやRecoverit Ultimateとは異なり、2台までのPCにインストールして利用できるため、2台で使うのなら実はRecoveritやRecoverit Ultimateよりも1台あたりの価格は安くなる。

Recoverit Ultimate Plusの動画復元機能では、MP4/MOV/AVI/M4V/3GP/3G2/ASF/MPEF/FLV/MTS/MXFの合計11種類の動画形式に対応しているので、さまざまな形式の動画を組み合わせて作品を作る動画クリエイターでも安心して使える。さらに、Recoverit Ultimate Plusには、ファイルは見えていても、破損して再生できない動画を修復する機能も用意されており、動画に関するさまざまなトラブルを解決してくれる。

Recoveritは利用者の用途によって、3つのプランが用意されており、価格・機能がカスタマイズされている。※画像はWindows版の機能比較表

実際に試してみた:SDカードの動画ファイルを復元

実際に、Recoverit Ultimate Plusを使って、SDカードの動画ファイルを復元してみた。SDカードにはオリンパスの「OM-D E-M5 Mark II」で撮影した多くの動画や写真が記録されているが、そこから2つの動画ファイルを削除した。

Step1:選択

まず、Recoverit Ultimate Plusを起動し、左のメニューから「高度な復元」を選択する。次に、復元したいファイルがあるドライブを指定する。RecoveritのUIはとても直感的で、ストレスを感じることなく、誰でも簡単に操作できる。

Recoverit Ultimate Plusのメインメニュー画面

「高度な復元」を選択し、SDカード(Dドライブ)を選択

Step2:スキャン

Recoveritは「クイックスキャン」と「ディープスキャン」の2段階でスキャンを行うシステムで、速さと確実性を両立している。

復元したい動画形式を選ぶと、すぐにクイックスキャンが開始される。クイックスキャンは短時間で主要なファイルを探し出すスキャン方法で、今回テストで使ったSDカードの容量は128GBで、33GBほどのデータが記録されているが、クイックスキャンは10秒もかからず終了した。

クイックスキャンが終わると自動的にディープスキャンが開始される。ディープスキャンは全てのセクタを詳細にスキャンし、クイックスキャンでは見つけられなかったファイルも見つけ出すことができる。

ディープスキャンの終了を待たずに、クイックスキャンによって解析されたドライブの中のファイルを確認することができる。ファイルはまず動画と画像のフォルダに分けられ、さらにそれぞれの形式によってフォルダ分けされるため、復元したいファイルの動画形式のフォルダを開けばよい。

ディープスキャンモードで復元したい動画形式を選ぶ

クイックスキャン終了後、ディープスキャン開始

Step3:復元

フォルダには消去されていないファイルも表示されるが、右上にマークがついていないファイルが消去されたファイルである。最初は、ファイル名だけが表示されるが、しばらく待つとサムネイル画像が表示されるので、より分かりやすくなる。復元したいファイルのチェックボックスにチェックを付け、右下の「復元する」をクリックすればよい。

右上にマークがないファイルが消去されたファイル

サムネイル画像を確認して復元

なお、サムネイル画像だけだと分からない場合は、その画像をダブルクリックすることで、動画のプレビュー表示が可能である。復元前に復元するファイルの確認がしっかりできるのは便利だ。「復元する」をクリックしたら、復元したファイルの保存先を指定することで、ファイルが復元される。今回は2つの動画ファイルの復元を行ってみたが、完璧に復元されていた。

復元したい動画ファイルのプレビューが可能

復元したファイルの保存先を指定

指定した選択先にファイルが復元

このように、わずか3ステップで復元が可能であり、操作は分かりやすい。また、復元開始前に誤って削除した動画のプレビューができるので、復元後に復元したいのは別の動画だったというミスも防げる。動作速度も高速で、とても使いやすいデータ復元ツールであった。これまでに他社のデータ復元ツールを使ったこともあるが、それらよりも操作が分かりやすく、機能も充実しているという印象であった。


その他のケースについて知りたい方は以下のリンクをチェック

データ復元ツールの決定版、持っておくことをお勧め

Recoveritは、簡単操作でさまざまなファイルを復元できる優れたデータ復元ツールであり、動画だけでなく、写真や文書などあらゆるファイルの復元に対応している。動画ファイルはデータサイズが大きくなりがちで、データ復元ツールによってはうまく復元できないこともあるが、Recoverit Ultimate Plusには、動画に特化した高度な復元機能があり、他のデータ復元ツールでは復元できなかった動画ファイルも復元できることがある。

もちろん、どんな場合でも復元できるわけではないが、うっかり必要な動画ファイルを消してしまっても、すぐにRecoverit Ultimate Plusを使えば、ほとんどの場合、動画ファイルを復元できる。多くの動画ファイルを扱う動画クリエイターなら、いざというときのお守り代わりに、Recoveritを導入することをお勧めしたい。