2010 NAB Show(全米放送機器展、主催・全米放送事業者協会=National Association of Broadcasters)のエキシビジョンが、12日(米国太平洋時間)から始まった。会場に着いてまず驚いたのは、会場1階のホールに人が溢れていることだった。レジストレーションは例年、ラスベガス・コンベンションセンターのシャトルバス乗り場に面したセンターホールに設けられていたが、今年はホール通路側へと移動になった。そのため、会場時間を1時間過ぎた頃には100m近い登録待ちの行列が出来ていた。会場のラスベガス・コンベンションセンターのサウスホールは1階も2階も、最も奥側の1/4以上が空きスペースとなっており、出展ブーススペースはかなり狭い状況であった。これも演出なのかもしれないが、我先へと会場へ足向かわせることはいうまでもない。
さて今年のテーマであるが、昨日のプレスカンファレンスや前評判通り「3D」と「デジタル一眼」であることは間違いないだろう。詳細はFantastic4に譲るが会場を歩けば、レンスが2つ並んだ3D映像撮影可能なカメラが、民生用からデジタルシネマまで数え切れないほど展示されていた。デジタル一眼の最右翼であるキヤノンブースは盛況である以上に、周辺機器を扱うサードーパーティーに注目が集まっていた。
映画館での3D上映も増え、そのプロジェクション先は、家庭の大型テレビなど3D消費先は目に見えるように伸びている。しかしながらまだその制作ワークフローなどには課題が残る。そのあたりの答えを探るのが今年の肝であるといえる。同じくデジタル一眼にしてもそうだ。
特に我々と同じように取材する側にもデジタル一眼で、思い思いにカスタマイズを施した仕様で取材を行うプレスチームを多く見かけた。少なからずとも、静止画、動画を押さえるのであれば現状デジタル一眼が最強であることは間違いない。