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基調講演などはすでに開催されているものの展示会は明日からなので、閑散としたノースホール入り口
2012NAB Show(全米放送機器展、主催・全米放送事業者協会=National Association of Broadcasters)が、14日(米国太平洋時間)から米ラスベガスで今年も開幕した。肌寒い昨日から快晴となった本日15日は、カンファレンスそしてプレスの各発表日となっている。パナソニックとソニーのプレスカンファレンスへ出席した。昨年はいずれもNAB会場内で開催されたが、今年はパナソニックはプラネットハリウッド、ソニーはハードロックカフェである。そういえば道すがら観光客の多さにも驚いたが、経済的にも回復基調にあるということだろうか?我が映像業界にもその光明は見いだせるだろうか?
パナソニック:記録部分や入出力などが分離式になった4kカメラに注目
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事前の発表では2機種のLCDモニターだったが、4kとかP2ウルトラ対応のカメラという噂もあった。実際は期待以上のサプライズで、10bit/422AVC-Intra記録のP2 HDカメラレコーダーAG-HPX600とmicroP2カード、4kカメラのモックなどが発表された。
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AG-SFU100のソフトウェアアップグレードによる1080/60pと1080/50p対応、2.39:1アスペクト対応($250)、AG-AC160AおよびAG-AC130Aは1080/60pと1080/50p対応のほか、ターボスピードワンプッシュフォーカス対応($5095・$4195)、AG-HPX255のコントロールユニットAG-EC4($6995)、AV-HS410のSDKおよびファームウェアVer2.0、21.5型モニターBT-LH2170と18.5型モニターBT-LH1850、プロジェクターPT-DZ21Kシリーズなどとにかく盛りだくさんな印象だ。なお、AG-HPX250はターボスピードワンプッシュフォーカス対応やフォーカスアシスト機能などのアップグレードがあったがこれはWebから無償で提供されるという。
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会場を沸かせたのが4kカメラのモック。明日からどのような展示が見られるか楽しみである。
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記録部分や入出力などが分離式になった4kカメラ。実はRED以前からカメラの案は社内であったいう。やっと日の目を見る日が来たようだ
ソニー:初披露となったNXCAMカムコーダーNEX-FS700JKに期待!
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すでにXDCAMやNXCAMの新製品は日本国内で発表済みとはいえ、実機が披露されるのは公式にはNABが初となる。また、遅延の少ないHDのライブ映像を伝送することができるIPライブプロダクションユニットNXL-IP55や次世代の映像アーカイブストレージシステムとしてオプティカルディスクアーカイブシステムODC1500Rなどの解説が行われた。ライブ伝送システムはスポーツバーと実際に回線を接続して会場と掛け合い伝送を行ったが、一般的な会話を行うには充分な低遅延とスクリーンに映し出された映像のクオリティはかなり高品位であった。
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オプティカルディスクアーカイブシステムODC1500R。1つのカートリッジに12枚の光ディスクを内蔵している
回線を接続して会場と掛け合い伝送を行ったHDによるIP伝送
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