写真や映画のフィルム、カメラ以外にエボラ出血熱の治療薬アビガンで世界的に有名になった同社だが、ほかにもコピー機やアンチエイジング化粧品アスタリフトといった製品でも認知が高くなっており、実際売上もコピー機や医療機器を扱うインフォメーションソリューション分野やドキュメントソリューション(富士ゼロックス)のほうが大きいそうだ。とはいえ写真やフィルムの技術から生まれたものも多く、毎年レンズやカメラなどの新製品も出展されていた。

今年は、新製品として自分撮りのクオリティを向上させる175°回転チルト式液晶を採用したFUJIFILM X-A2やフィルムシミュレーション“クラシッククローム”搭載のFUJIFILM XQ2のほか、コンパクトカメラとして、1/32000秒の電子シャッター搭載FUJIFILM X100TやF2.0~F2.8の明るさを持つ光学4倍マニュアルズームレンズ搭載のX30、光学式50倍ズームレンズを搭載したFinePix S9900W、水中や衝撃などが厳しい環境でも使えるFinePix XP80など、個性的なカメラがラインナップされていた。

レンズのラインナップも充実を図っており、XF56mmF1.2 R APD、XF16-55mmF2.8 R LM WR、XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR、XC16-50mmF3.5-5.6 OIS II、XC50-230mmF4.5-6.7 OIS IIといったXマウントレンズが新製品として出展されていた。インスタントカメラ「チェキ」はスマホ時代の現在再ブームになっているようで、チェキWIDE instax WIDE 300やチェキのフィルムを使用したスマホ連携のプリンター「スマホ de チェキinstax SHARE SP-1」などが出展されていた。また、スマホ時代の新しい店頭注文受付システム「Wonder Print Station」などもあり、なんでもデジタルデータでやりとりするのが当たり前となった今だからこそフィルム技術が見直されているといえよう。

CP2015_Fujifilm_0267

2月26日発売予定の新製品FUJIFILM X-A2。光学式手ブレ補正機能の強化や自動的に瞳にピントを合わせる瞳AF、レンズ前から約7cmまで寄れるオートマクロ機能、複数のフォーカスポイントからカメラが被写体を判別し、撮りたい被写体に自動的にピントを合わせマルチターゲットオートエリアAFなどを搭載。カメラらしいオーソドックスなデザインも魅力の1つ

CP2015_Fujifilm_0261

XF16-55mmF2.8 R LM WR。35mm判換算で24mm~84mmをカバーするXF標準ズームレンズのフラッグシップモデル。Fドロップが少なく、ズーム全域で画面の隅々まで高い解像力を実現

CP2015_Fujifilm_0257

XF16-55mmF2.8 R LM WRのカットモデル。非球面レンズ3枚、異常分散レンズ3枚を採用した12群17枚構成

CP2015_Fujifilm_0274

Xマウントレンズの新製品XC16-50mmF3.5-5.6 OIS II、XC50-230mmF4.5-6.7 OIS II。XC16-50mmF3.5-5.6 OIS IIはフォーカスレンズの軽量化と高精度モーターの採用により高速かつ静かなAFを実現したほか、最短撮影距離15cm(レンズ端約7cm)マクロ撮影に対応。XC50-230mmF4.5-6.7 OIS IIは、高い光学性能と距離が離れた被写体でもクリアな撮影が可能

CP2015_Fujifilm_0243

チェキWIDE instax WIDE 300。プリントサイズがチェキ「instax mini」の2倍の大判サイズ。家族やグループなど大人数での撮影をはじめ、イベントなど業務用途としても需要が見込まれる

CP2015_Fujifilm_0245

チェキ instax mini90。チェキシリーズの最上位機種で、二重露光モードや夜景や光跡を撮影できるバルブモード、マクロ撮影モードのほかキッズモードやパーティーモードなど多彩な撮影モードを搭載

CP2015_Fujifilm_0249

スマホ de チェキinstax SHARE SP-1。スマホから手軽にチェキプリントができるほか、同社のデジタルカメラX-A2、X-T1、X100T、X30、X-M1、X-A1などから直接プリントすることも可能

CP2015_Fujifilm_0247

instax SHARE SP-1で手持ちのスマホに保存された写真をその場でプリント。やはりプリントでも写真を持っていたいという人は多いようだ。スマホ用のテンプレートアプリなども用意されており色々な活用ができる