txt:石川幸宏 構成:編集部
ソニー
ソニーからαシリーズのAマウント機種の新製品「α99 II」が登場。α99 IIは、79点の専用位相差AFセンサーと、399点の像面位相差AFセンサーが同時に駆動する新開発のハイブリッド位相差検出AFシステムを採用。2つのAFセンサーを動作させることでAF速度や精度、追従性を大幅に向上。さらに有効約4240万画素の高解像度でAF・AE追従最高約12コマ/秒の高速連写も可能に。その他動画コーナーも設置され、F65で撮影されたHDRのサンプル映像なども上映されていた。
パナソニック
パナソニックから発表された、4K30p撮影が可能なコンパクトデジタルカメラ「DMC-FZ2000」。1型MOSセンサーに、LEICA DC VARIO-ELMARIT換算24-480mm F2.8-4.5 20倍光学ズームレンズを搭載し、4K30p、フルHD50pまでの撮影が可能。最大ビットレートがALL-Intraで200Mbps、IBPで100Mbps、録画と同時にmicro HDMI経由で外部ディスプレイに出力可能で、ムービー機能をプロ仕様までに充実させた。
そのほか、モックアップではあるがGH4と同等の機能仕様のコンパクト4Kミラーレスカメラなどを展示。会場ではオリジナルのドローン搭載での展示など、マルチパーパスカメラとしての使用法が期待されている。
キヤノン
キヤノンの新製品、コンパクトミラーレス一眼の新ラインナップ「EOS M5」と、メインストリーム機5Dの新バージョン「EOS 5D Mark IV」のブースには、さほど目立ったアナウンスボードはなかったにも関わらず、多くのユーザーが連日押し寄せて大人気。4Kムービーも撮影可能になったEOS 5D Mark IVは、ハイアマ機のメインストリームとしての位置は揺るぎそうにない。またEFレンズも全世界での出荷本数が1億2000万本を突破しユーザー層の広さ深さを見せつけた。
GoPro
GoProからは、新製品のGoPro HERO5(HERO5 Black、HERO5 Session)とともに同社初となるドローンとハンディジンバルを合わせたコンセプト製品、KArMAを発表後世界初展示。折りたたみ式のドローン本体、タッチスクリーン搭載のコントローラー、アクションカメラのスタビライザー、手持ち撮影用のハンドグリップから構成され、これらを収納できる専用バックパックが付属。フライト時間は、1回のバッテリーで最高20分、最高速度15m/秒速、最大距離1000m、最大飛行高度は4500m。HERO5を搭載することで4K空撮が可能に。もちろん従来のHERO4も搭載できる。
カールツァイス
地元ならではの広大なブースに、これまた巨大なOtusのトンネル型展示ユニット(!)をブース中央に配置したカールツァイス。2012年までは同様のMakro-Planar 2/100のトンネルブースがお馴染みだったが、今回からOtusでの復活となった。中ではカールツァイス氏生誕200年を記念してか、これまでの沿革とこれまでの同社の技術展示となっている。
今回の新製品は、Milvusの新ラインナップ3種。昨年発表の6本に加えて、新規設計の「Milvus 2.8/18」と、従来の光学設計をデジタル向けに最適化した「Milvus 2.8/15」と「Milvus 2/135」を展示。マウントはそれぞれキヤノン用ZEとニコン用ZF.2が用意される。またソニーEマウント用に「Loxia 2.4/85」も展示。加えて今夏に登場したiPhoneのカメラ用コンバージョンレンズ「ExoLens with Optics by ZEISS Wide-Angle Lens Kit」の3タイプのレンズも実機展示。
またIBCで発表したシネマレンズの新ラインナップ、LightWaight Zoom LWZ.3 21-100mm/T2.9-3.9 T*とともに、RED Digital Cinema社が同社ブース内でHELIUM 8Kを出張展示。8Kムービーからの切り出し画像をエプソンの大型プリンターでプリントアウトして、その高画質を示すようなコーナーも設けられていた。
ハッセルブラッド
ハッセルブラッドは、新しいコンセプトのミラーレス中判カメラ「X1D-50c」と対応レンズのXCD 3,5/45mm、XCD 3,2/90mmを展示。X1D-50cは50メガピクセルのCMOSセンサーを搭載、センサーサイズは43.8mm×32.9mm。そのほか、モトローラ社との協業によるモトローラの「Moto Z」スマートフォンにマグネット式で脱着可能な10倍レンズ「Hasselblad True Zoom」を発表。
サムヤン
サムヤンからは、スチル用レンズの新製品として、PREMIUM MF「14mm F2.4」、「85mm F1.2」と、AFレンズのSAMYANG AF「14mm F2.8 FE」「50mm F1.4 FE」を展示。またシネマレンズシリーズのXEENも展示スペースを広く確保して展示した。XEENは、14mm T3.1、24mm T1.5、35mm T1.5、50mm T1.5、85mm T1.5、135mm T2.2の6本が揃っており、11枚絞りバネ、同社のXコーティングテクノロジーによる4K+対応のシネマレンズシリーズ。
ホール6特別展示場
開催3日目からオープンになった6ホールは、ドローンコーナーと各種イベントの会場。ドローンレース用のコース設定等が施されていた。DJIが協賛する「COPTER WORLD」、カーメーカーのPeugeotが協賛する「INDOOR OBSTACLE CHALLENGE」などが開催された。
LAOWA
中国は南京市の隣り、合肥市に本社を持つAuhui Changgeng Optics Technology Co.Ltd社のレンズブランドLAOWA。 Venus Opticsとしても知られる2013年創業の新興レンズメーカー。今年7月に発売した、ゼロ・ディストーションを名乗るフルフレーム対応の超広角レンズ「12mm f/2.8 ZERO-D」と、今年12月発売予定の「15mm f/2 ZERO-D」、マイクロフォーサーズの「7.5mm f/2 MFT」を中心に展示。
SIGMA
SIGMAは、全域F4の広角ズーム「12-24mm F4 DG HSM | Art」、中望遠の「85mm F1.4 DG HSM | Art」、スポーツ撮影などに向けた超望遠「500mm F4 DG OS HSM | Sports」の3本をメインに、IBCでも発表されたシネマレンズシリーズの専用ブースも設置。
Leica
Leica(ライカ)は今回、これまでの1ホールだけの展示とは別に、2ホール下階にテクニカルブースを設けた。この中にはカフェでくつろぎながら、ライカ商品を試す事が出来るが、インビテーションによる招待客のみ入場可能。ブース裏側には、話題の“Leica版チェキ”こと、富士フイルムinstax miniのフィルムを使用するインスタントカメラ「Leica SOFORT(ライカ ゾフォート)」を展示。11月発売予定で国内価格は税込34,560円。背面に「DESIGNED BY LEICA CAMERA GERMANY」の文字が!ちなみにSOFORTとはドイツ語で“すぐに!”の意。
Shoulderpod
スペイン・バルセロナ製のプロフェッショナル・モバイルツール「Shoulderpod」。iPhoneなどで本格的に作品撮影を目指すクリエイターのためのガジェット。木目がおしゃれなウッディデザインが特徴で、G1と呼ばれるスマートフォン筐体を挟み込むグリップに、S2/ハンドルグリップ、R2/ポケットリグ、X1/プロリグを組み合わせる仕様。写真はG1+X1の仕様にLEDとマイクを装着したもの。
MAZDA
日本の車メーカーMAZDAが、なぜかPhotokinaにブース出展。EOS Kiss Digitalを複数並べたタイムスライス風の撮影セットが仕込まれているものの、カメラ好き=車好きという市場ニーズを上手く捉えたサブリミナルな展開はさすが。実際にドイツでもアウトバーンでの走行に強いとされる車軸の硬性が評判だそうで、街中でもMAZDA車を良く見かけた。
txt:石川幸宏 構成:編集部