機会があれば訪問するべし!近くて遠い中国

ダイナミックに躍進を続けるお隣中国。すでに頭打ちであると言われているが、破竹の勢いで経済成長を遂げ、今や世界第2位のGDPを誇る中国。10年前の中国製品のイメージというと安かろう悪かろうというイメージが大きかった。その勢いは止まらない。数年前から中国の映像業界はすごい。と多くの声が聞かれた。

今回は、その中国で開催されるBIRTVに参加する機会を得たので取り上げてみたいと思う。混沌としているがそれは成長過の証で、展示の方法を見ているとその隆盛ぶりがうかがえる。ただ分母の数が多いと言うわけではなく、映画、テレビ、CATV、OTT、Webそれぞれの映像分野の共存していることも繁栄のひとつと思われる。それではダイナミズムを感じずには入れれない中国の放送機器展BIRTVを紹介して行こう。

メーカーとユーザーの距離が近く感じる展示会

txt:岡英史/編集部 構成:編集部

BIRTVは中国・北京で開かれている放送機器展。アジア地区ではInterBEEと並ぶ大規模なもので、その存在は随分前から知っていた。中国語が全くわからない状況の中、今回は久しぶりに、スイッチャー侍こと小寺信良氏と中国入りをすることになった。筆者的には中国は初めての海外取材場所でもあり、久しぶりに戻ってきたという感覚だ。

この放送機器展に頻繁に参加している方々の評判は、マンネリ化した臭いがする、またはIBC前の予行演習と口悪い方が言うのを聞いてたので、正直そんなに期待していなかったが、いざ現場に行ってみると、独特ではあるがその賑わいには少々ビックリした。

大手メーカーは当然のように出展している

展示内容に関しては、昼に北京入りし、初めての展示会なので勝手がわからず、とりあえず定番と思われるブースから挨拶回り。さすがに大手メーカーには日本からのスタッフがいないが、お客の入りは思っていた以上に多く、この展示会の注目度がよく分かる。

何やら何処かで見たものとそっくりの物が…。REDよりも先に6Kカメラを世に送り出した北京の企業KINEFINITY

中国製品の印象としてコピー物や品質の低さを感じていた。確かにその手のものも多いが、一部のコピー品は外見だけをなんとなく真似てみたというより、完全にオリジナルと同レベルのコピー製品も数多く展示させている。

これらのコピー品、良い悪いは別にして、筐体の質感やパーツの組み合い方を見ると意外と手作業でしっかり作っているのかもしれない。

国内某バッテリーメーカーが何やら怪しいものを手に…

初日は自由に見回れる時間がなかなか取ることができなかったが、ザッと見た感じでは、初物はやはり楽しい。NABやInterBEEのように綺麗に作られているものと違い、BIRTVはユーザーとの距離も近く、これはこれでアリの展示会だろう。

特に長屋系ブースは、何だこれ?というものからカラーリングや中身まで完全にコピーされたものなど、非常に多種多様でおもしろい。今回は2泊3日と言う短い期間だが次回からは大いに楽しみたいと思っている。


[BIRTV 2017] Vol.01