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txt:井上晃 構成:編集部
固定モードと追跡モードのトラッキングモードを搭載
今回は、EDIUS Xの注目すべき新機能へとさらにダイブしていく。第3回目の本稿では、「レイアウターモーショントラッキング」を探求してみよう。
EDIUSではモーショントラッキング自体は以前よりマスクフィルターなどにも搭載されていたが、「レイアウターモーショントラッキング」は、クリップの配置、変形などに使用するレイアウターにモーショントラッキング機能を追加した、EDIUS X独自の新機能だ。
「レイアウターモーショントラッキング」は、さまざまな用途で活用できる2つのトラッキングモードを備える。
- 固定モード:特定の個所を解析し、狙いのオブジェクトをフィックスする
- 追跡モード:動きのある特徴点を解析し、任意のオブジェクトを追従する
双方ともにレイアウターに新たに設けられた「トラッキング」タブより設定する
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「固定モード」は、画面内にある特定部分の位置を固定するモード。固定するために画面全体を上下左右へスライドするようにトラッキングさせる。画面内の人物や特定の物体を同じ位置に固定するのに役立つ。
高精度の解析によって滑らかに画面全体を動かすため、撮影時の手振れの補正としても効果がある場合もあり、また舞台収録などでは固定カメラから特定の人物やグループのフォローを切り出すなどの場面でも役に立つだろう。
「追跡モード」は、別レイヤー(主に下にあるレイヤー)内の特定部位の位置を参照して、上にある別レイヤーをトラッキングさせるモード。
下段の画像に合わせて別レイヤーの画像をトラッキングさせれば、下段の画像内の特定部位に、上段レイヤーの画像がくっついたような形となる。
画面の物体に対して注釈のようなタブを付けたり、特定の位置をフォローするようなテロップ表現などに役立つ。
アップデートで、スケールトラッキングと回転トラッキングを追加
どちらも対象の範囲を設定後、トラッキングボタンで順方向、および逆方向への自動トラッキングが行われる。
コツとしては、対象の形がはっきりした中間のフレームで範囲設定を行ってから逆方向や順方向へのトラッキングを行うと良い結果が出やすいようだ。いったん設定フレームから逆方向へトラッキングを行い、再度順方向へトラッキングを行うなど工夫すると良い。
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なお12月3日に登録されたEDIUS X Ver.10.10b6765では、このレイアウターモーショントラッキングが早々にアップデートされ、スケールトラッキングと回転トラッキングの機能が追加された。
より細かい設定が可能となったので、ぜひとも積極的に使いこなしたい。
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またVer.10.10b6765アップデートでは、以下が追加された。
- Markerパレットにサムネイル表示を追加
- Canon EOS 1D X Mark III及びEOS R5で撮影されたCRM(RAW video)クリップをサポート
- GV Job Monitorに複数のジョブを一度にキャンセルするための複数選択機能を追加
他にも、ベクトルスコープにスキントーンラインが追加され、色被りしたスキントーンの補正が容易くなるなどの機能追加も行われている。
安定性の向上なども図られており、躊躇わずにアップデートを行いたい。
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次回は新しく加わったオーディオプラグインに焦点を当てて、さらにEDIUS Xへダイブしていこう。
txt:井上晃 構成:編集部
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