Vitec Group傘下の英Camera Corpsより、無人カメラシステム「RF Q-Ball」シリーズより、光リンク対応の新モデルがNAB2013にて紹介される(ブース番号:C6035)。

HD-SDIトランスミッタ、制御データ受信機、バッテリー、カメラを合わせて非常にコンパクトにまとめられ、野外やアリーナスポーツ向けに防水加工済みでシステム全体が堅牢に設計されている。ワイヤレスでの伝送可能範囲は、地形によって多少変わるが最大2キロまで可能という。オーディオは、4チャンネルのエンベデッドオーディオに対応。

パン、チルト、ズーム、フォーカスなどフル制御が行えるカメラヘッドは、直接トランスミッタに接続できるほか、30.5メートル範囲内でケーブル接続も行える。最大96台のカメラが、同社のRCPリモートコントロールパネルまたはCCUより制御できるという。内蔵バッテリーによる持続時間は4時間だが、アントンバウワーバッテリーと外部マウントもしくは18ボルト直流電源に切り替えれば、倍の8時間まで延長可能。

直径4.5インチ(11.43cm)のアルミニウム球の中にあるQ-Ballのカメラ部位は、2メガピクセルのCMOSセンサーにより赤外線照明の中でも1080i/720p(50/59.94Hz)の撮影が可能。10倍光学ズームレンズ、パン・チルトモーターが装備されている。オプションに37mm標準アダプタ、0.7倍広角レンズアダプタが用意されている。カメラの高さは21センチ、重量は約1.3キロ。パン・チルトの最大円周(360°)速度は4秒。

Q-Ballシステムは米国では主にESPN、HBOやNBCのスポーツイベント放送で採用されている。展示ブースでは、大規模リモートカメラシステムのカメラリンクとして、RF Q-Ballを支えるSIMPLY SMPTEリンクシステムも紹介される。

(山下香欧)