txt:山下大輔 構成:編集部
これから洗練されていくだろうエッセンシャルグラフィックスの文字ツールを使ったタイトル機能
第6回もPremiere Proにおけるテロップの考え方です。前回はレガシータイトルでしたが、今回は新しく搭載されたエッセンシャルグラフィックスの文字ツールを使った新タイトル機能を紹介します。
新しいタイトル機能は旧レガシータイトルと考え方が大きく変わりました。何が利点でどこが注意点なのかを把握して利用すれば作業効率は向上します。どんな機能があるかおさらいに使っていただければ嬉しいです。
■直接タイムラインに書き込める!
これまでのレガシータイトルは一度タイトルデザイナーを立ち上げてから専用の作業領域で配置していました。この新タイトルは受け画面にそのまま打ち込むことができるようになり、単純な仮テロップを打つには格段に手間が省かれるようになりました。もちろん修正する場合も直接打ち込んだテロップをタイムライン上で変更できます。
■セーフゾーンにスナップできる!
今までは複数のタイトルを並べる際に一定に揃えるためにガイド欲しくても目合わせを行なっていました。新タイトルではセーフゾーンにスナップさせて配置することもできるようになりました。
(1)「設定」を選択
(2)メニューの中から「グラフィックスをスナップ」を選択
(3)セーフマージンにスナップするようになった
■エッセンシャルグラフィックパネルで微調整が行える!
グラフィックテキストはエッセンシャルグラフィックスパネルで調整が行えます。レイヤー構造にもなっているので手前奥を調整したり、簡単なカーニングやフォントの種類、シェイプで座布団なども追加できて直感的です。ツールパレットと併用すると作業時間の短縮を行えます。
■レスポンシブデザイン!
CC2018で「レスポンシブデザイン」が追加されました。機能としては
- テキストと座布団のシェイプを動かしたくない場合などにテキストを動かすと追従
- テキスト数が変更されてもシェイプの大きさが変わり枠内に収まる
- クリップの頭と終わりにキーフレームを打っていた場合にクリップの尺を変更しても最初と最後のアニメーションは維持されたまま
などがあり、ちょっとした尺調整でキーフレームをぐっと移動するという手間も省ける機能で助かります。
クリップのイントロとアウトロを設定することができるようになりました
グラフィック内のレイヤー相互やビデオフレーム自体との関係を定義することができるようになりました
■AfterEffectsと連携して加工ができる!
実は新テキストはAfter Effectsに持っていくとそのまま修正が行えます(もちろんコンポジションに置き換わってしまいますが)。簡単に雛形をPremiere Proで作成、After Effectsで加工するといったこともできるようになりました。
■タイムライン上でコピー&ペーストができる!
レガシータイトルはコピー&ペーストすると属性が一緒になり、変えたテロップに全て変わってしまい半泣きになった人も多いと思います。エッセンシャルグラフィックスの文字ツールを使ったタイトルはコピー&ペーストが可能が可能です。この機能だけでも嬉しい人も多いと思います。
エッセンシャルグラフィックスの文字ツールを使った場合の注意点
■パラメータの種類が少ない
レガシータイトルと比べて凝ったことはできません。
「アピアランス」でテキストを調整しますが、これだけしか機能がありません
■エッジがとんがってしまう
よく使うエッジは「ストローク」で調整しますが、1つまでしか使えません。そしてエッジの幅を大きくすると、文字によってはエッジが強調されてしまいます。
■日本語フォントも英語表示
これはなぜだかわからないのですが、日本語フォントも英語表示。少しわかりにくいです(笑)。
とはいえ、新しいタイトル機能なので機能強化はどんどんされていくでしょう。そろそろ次のアップデータの周期でもありますし、どのように変化していくのか楽しみなことは変わりありません。
3月8日に「第7回 Premiere Proユーザーグループミーティング」が開催されました!
3月8日に大崎のアドビオフィスにて7回目のPremiere Proユーザーグループミーティングが開催されました。VR、マーカー、などのTipsに加え市井義彦管理人のデモンストレーションやパナソニックさんのGH5Sの紹介などもあり、盛りだくさんでした。こういったコミュニティ・イベントは大変貴重なのでありがたいですね。
詳細はアドビ公式サイトにもアーカイブされていますので是非ご興味ある方はご確認ください^^
それではまたお会いしましょう!