txt:茂出木謙太郎 構成:編集部
最高潮に達したVTuberブーム
前回に引き続きVTuberの話。あっという間にVTuberのブームは最高潮に達した。あるVTuberはテレビで冠番組を持ち、またあるVTuberはCDデビューを果たし、またまたあるVTuberはライブ活動に注力をしている…。
ということで、VTuberのライブ動画を見てみたところ、縦置きにしたディスプレイがイベント会場に設置されていて、その中に映し出されているVTuberが歌を歌っていた。会場は結構盛り上がっていて、コールアンドレスポンスも練習の成果ばっちり!といったところ。
ディスプレイモニターに映し出されたアイドルかぁ、なんかもっと楽しい無き手はできないかな。映像を見てなんとなく考えていたのが3月頃。ちょうどそのころ、仕事で「ポリッドスクリーン」を活用したコンテンツの制作を行っていた。
ポリッドスクリーンとは、「農ポリ」とも言われる少し白く濁ったフィルムを映像を映すスクリーンに転用。プロジェクターで映像を映し出すと、半透明のフィルムに映像が表示され、不思議な効果を生み出すもの。この仕組みを利用して、ジオラマと連動させていた。
映像を前面に表示したところ
映像とジオラマを融合させたところ
仕込み中。スクリーンの向こう側にジオラマがある
「これを発展させたら、VTuberを召喚できるんじゃない?」ふとそう思ったのだ。
ポリッドスクリーンのメリットは安価。ただし使い捨てになってしまうので、アクリルパネルにスクリーンを貼り付けることにした。また、パネルを取り付ける土台を新たに制作し、どこにでも設置できるようにと考えてみた。
遠隔操作でVTuberの中の人がどこにいてもライブが可能になるように、カメラを設置。パネルの前にいる人たちとリアルタイムにコミュニケーションできる構造にしてみた
顔認証を行い、1対1のコミュニケーション時には、きちんと目線が合うように視線管理を行った。カメラに移された映像が、中の人の見ているHMDには表示されている
などなど。思いつくバーチャルアイドルの召喚に関する思いを詰め込んでみた。 取りあえず試作品が出来上がったので、「デジタルサイネージジャパン」でお披露目をしてみようと思う。
はたして、うまく展示できるのだろうか。そしてお客様の反応はいかに。続報をお楽しみに!