スターキャット・ケーブルネットワーク(愛知県名古屋市)と山陰ケーブルビジョン(島根県松江市)のケーブルテレビ(CATV)は、デジタル放送やブロードメディア関連のシステム開発会社 メディアキャストと共同で、Yahoo! Japanがインターネットで提供する各種コンテンツをケーブルテレビのデータ放送の形で各家庭に配信する実証実験を行う。

この実験は、CATV事業のコンサルティング会社であるアイ・ねっとの立案によるもの。認知度の高いYahoo! JapanのコンテンツをCATVで閲覧できるようにすることで、デジタル放送受信機のインターネット接続を促進することを目的としたものだ。PCでインターネットを利用したことがない人でも、ケーブルデータ放送を使ってインターネットコンテンツの一部を楽しめる。今回の実証実験では、Yahoo! Japanの「最新トピックス」、「みんなのランキング」、「みんなの知恵袋」の3つのサービスを提供する。

実証実験では、まずCATV局が自主放送とYahoo! Japanのコンテンツ用BML(Broadcast Markup Language)画面テンプレートをCATV経由で視聴者へ配信する。このYahoo! Japanのコンテンツ用BML画面テンプレートには、インターネット経由で必要なテキストデータを取得するようにBMLでプログラムされている。インターネット向けYahoo! Japanのコンテンツをデータ放送用に変換し、視聴者のリクエストに応じてYahoo! Japanのコンテンツを配信する仕組みはメディアキャストが提供している。

この変換する部分は、Yahoo! Japanが提供するAPIを利用してコンテンツ情報を取得して変換している。ケーブルデータ放送で配信されるコンテンツは、インターネット用コンテンツと同時にリアルタイムに更新されるため、放送番組を視聴しながら最新情報にアクセスすることができる。

実験期間は2009年1月末~3月末を予定。視聴料は無料。両CATV事業者の視聴者のうち4万世帯(視聴可能世帯数:スターキャット・ケーブルネットワークは約10,000世帯、山陰ケーブルビジョンは約30,000世帯)を対象に実施する。