アビッドテクノロジーとソニーは2年越しで開発してきた、エンド・トゥ・エンドのHDニュースプロダクション・システムをNAB 2009で披露する。

新HDニュースシステムでは、アビッドの編集システムとサーバと、ソニーのXDCAM HDカムコーダ間をシームレスでファイル転送できるもの。つまり、アビッド側でXDCAM HD(50Mbps)のネイティブ・フォーマットをサポートできるようになった。これまでは、XDCAM HDだと18Mbps(1920×1080)までしか対応できなかった。

このインテグレーションシステムは、Panasonic P2やJVC ProHDフォーマットコンテンツをシームレスで編集できるAppleのFinal Cut、トムソン・グラスバレーのEdius編集システムとの組み合わせのニュース編集ワークフローと並ぶ、画期的なニュース編集環境となると関係者は期待を込める。実際には来週早々にもアビッド社から新アビッドHDニュースシステムラインとして、XDCAM(SD/HD)フォーマット対応のNewsCutterノンリニア編集システムとAirSpeedプロダクションサーバーを発表する予定だ。これらは、ソニーのPDW-700 XDCAM HD 4:2:2カムコーダ(50Mbps)やXDCAM EX(MPEG-2 long-GOP )に対応できる。

ネイティブXDCAM HDフォーマット対応で、以前のようにAvidフォーマットへラッピングしなおす作業の手間や時間から逃れられる。また、収録側のメタデータもそのままアビッド側にインポートできる。 新AirSpeedマルチストリーム・サーバはXDCAMコーディックがソニーから供給されているため、ネイティブにサポートできるわけだ。その他、Media Composer編集システムでも、ネイティブXDCAM HDフォーマットに対応すべき新しい機能が搭載される。またプラグインのAvid Media Access(AMA)では、ソリッドステートメモリカードやXDCAMのディスクにあるコンテンツファイルをローカルディスクにコピーすることなく、リアルタイムに直接アクセス、編集することができるという。