米Tweak Software社が開発する、フィルム解像度の画像や映像をリアルタイムにビューワできる「RV」システムが、CGIプロダクションスタジオのデジタルドメイン(DD)に大々的に採用されることが決まった。DDが既存で使っていた、映像再生システムを入れ替えるということで、カリフォルニア・ヴェニスとカナダ・バンクーバーにある2ヶ所の施設に400台が導入される。
オープンで拡張性あるアーキテクチャが基盤のRVならば、それぞれのパイプラインやワークフロースタイルに合わせてカスタマイズすることができる。DDでは既にRVを内製のデイリー用ブラウザやファウンドリー社のNukeと連動できるよう構築したという。
これにより、アーティスト達はNukeのインターフェース上から、仕上げた合成コンテンツを迅速にレンダリングし、レビューすることができる。今後はAutodesk社製のMayaや他の内製ツールとも連動させられるようにし、1つの融合したビューワとして構築する予定である。
また、Tweak Software社では、DDのヴェニスとバンクーバーにいるアーティスト達が共有できるよう、ワンクリックで自動シンクできるツールも開発中だという。この新しいツールがリリースされれば、アーティスト達は、どこにいようとも場所を問わずコンテンツのレビューが可能になり、仕事の共有を実現する。
DDはまた、同社の「RV-Shotgun」プロジェクト管理ソフトウェアとそのインテグレーションツールも活用し、RVで連番画像をリアルタイムで表示させ、Shotgun内のプロジェクトノートとリンクをさせている。これにより、探しているデータの確認が簡単になり、瞬時に引き出せる。RVをインストールした400台のワークステーションは、この2ヶ月以内に全て導入される予定。
DDは現在、「トロン:レガシー」「Thor(ソー)」「ターミネーター3」と「リール・スティール」のVFX制作を行っている。