Newtek社から3DCG事業部隊が独立した、バーチャルプロダクションが設立された。Newtek社のフラッグシップ3DCG製品であるLightWave3Dを扱っていた事業部がロブ・パワーズ氏を先導に新しくLightWave 3Dグループを設立。最近Nvidia社からNewtek社に移ったドミニク・スピナ氏がグループの営業・マーケティング担当副社長に就任した。

8月中旬に米カリフォルニアで行われたCGの祭典Siggraphでは、この新グループはNewtek社出展ブースのステージで、バーチャルプロダクションのエキスパートとしてプロモーションを行っていた。催事に伴い、リアルタイムのバーチャルカメラおよびキャラクターパペット機能やバーチャルライティングツールが含まれるLightWave 11.5バーチャルスタジオツールを発表。同社ブースのステージでは、PlayStationのMoveコントローラを使ってのキャプチャ、プレイバックなどライブパフォーマンスを実証した。

LightWave 11.5では、たとえばIntersense社製のVCamトラッキングシステムや3DConnexion社製3Dコントローラーなど、マルチデバイスから同時にマルチテイクができる。マルチデバイスの制御は、コントロールブースやデバイス管理ツールで行う。

グループの代表であるパワーズ氏は、映画「アバター」製作に参画、独自のデジタルプロダクションシステム開発に携わり、バーチャルアート部門(VAD)を築き上げた。またVADにて「タンタンの冒険(The Adven¬tures of Tintin)」製作の際、部門監督を務めた実績を持つ。「アリー・マイラブ」のダンシングベイビーの制作ではリードアニメーターを務めたこともあり、さらにNewtekでは、市場初のWindows 64bit対応のアニメーションをLightWave 3Dで制作し、ビル・ゲイツ氏の基調講演での発表時に使われたこともあった。

新LightWave 3Dグループ設立に伴い、NewtekではLightWave 3D専用の公式サイトを開設し、ユーザーの作品ギャラリーやトレーニングビデオ、オンラインストアを展開している。

(山下香欧)