Blackmagic Designの発表によると、エジプトでHD放送化に向けての準備が進められていることから、カイロ・アメリカン大学のスタジオにATEM 2 M/E Production SwitcherおよびATEM 2 M/E Broadcast PanelなどのBlackmagic Design製品が導入されたそうだ。同大学はカリキュラムの改訂に踏み切り、9月に開設される予定のカマル・アドハム・テレビ・デジタルジャーナリズム・センタ―の学生および教授陣は、放送局クラスのHDスタジオを使用できるようになるという。

1919年に創設された一般教養大学のカイロ・アメリカン大学では、幅広い内容の学士過程、修士課程コースが開講されている。カマル・アドハム・センタ―が提供するテレビ・デジタルジャーナリズム修士課程は、ライティングやプロダクションからカメラ操作、ビデオ編集に至るまで、報道分野における実践的なスキルを学ぶことができる総合的なプログラムだ。

この新スタジオで使用される機材は、Wahsh Engineeringにより提供され、カマル・アドハム・テレビ・デジタルジャーナリズム・センタ―のアシスタント・オペレーション/エンジニアリング・サービス・ディレクターであるラニア・アボウル・ワファ氏がスタジオ構築のプログラムを主導した。

BlackmagicのATEM 2 M/E Production SwitcherおよびATEM 2 M/E Broadcast Panelは、スタジオ内の6台のHD-SDIおよびSD-SDIカメラ、キャンパス外に設置した複数のカメラ、グラフィック再生システムなど、複数のソースのスイッチングに使用される。これらの映像は8台のSmartView HDラックマウントモニターでモニタリングが可能だ。

BlackmagicのOpenGearコンバーターを中心とした配信システムでは、SDI、HDMI、アナログ、オーディオのコンバートおよびクロスコンバートが可能で、新スタジオと同大学内の既存のSDテレビスタジオを繋げる役割を果たすという。

アボウル・ワファ氏:新しいHDスタジオを構築することは、私たちの学部にとって今年(2013年)の重要課題でした。私たちは、学生が近代的な報道環境で仕事をできるように教育する義務を負っているからです。テレビ業界は大きく変化しており、エジプト国内でもHD化を進めています。このような変化に対応するため、生徒たちがHD環境で学べるスタジオを構築する必要がありました。

生徒たちに一般的なスタジオスイッチャーのレイアウトに慣れてもらいたかったので、放送局クラスのスイッチャーとコントロールパネルの導入は必須でした。ATEM 2 M/E Broadcast Panelのエルゴノミクスは、この目的にまさにうってつけと言えます。