ポルトガル・テレコム(PT)とポルトガル公共放送局RTPが国内初の4K中継放送に挑んだ。今回は光ネットワークと衛星の二通りを一度に実施した。
4Kの中継はワールドカップ(W杯)直前の5月31日に開催され、ポルトガル対ギリシャの親善試合(試合会場:リスボン、エスタディオ・ダ・ルス・スタジアム)で、RTPとライブプロダクションMedia Lusoによって行われた。RTPはW杯の国内放送権を持つ。映像データは米エレメンタル・テクノロジーズのライブエンコーダーでリアルタイムにHEVC化され、光ファイバーネットワークのほか、ヒスパサットの衛星を利用して伝送された。
IPストリーミングの受信側はサムスン製のデコーダー内蔵の4Kテレビで、搭載されたPTサービス専用のMeoUHDアプリを使ってMPEG-DASHで再生。
衛星から受信した映像データはMeoBox Ultra HDという、サムスンが開発したPTサービス専用STBの試作機を介して4Kカーブド型テレビに再生。今回の取り組みは勿論、PT側の4Kサービスを見込んでの実証実験で、同社によれば国内での4K商用サービスは2015年以内に浸透するという。
(山下香欧)