Blackmagic Designの発表によると、ロサンゼルスに拠点を置くプロダクションスタジオ51 Mindsが、CMT(カントリー・ミュージック・テレビジョン)の人気番組、「Steve Austin’s Broken Skull Challenge」で、Teranex 2D ProcessorおよびDaVinci Resolveを使用しているという。51 Mindsは、同社の光ファイバーベースのポストプロダクション・ワークフローにも多くのBlackmagic Design製品を採用しており、数々のリアリティ番組を手がけている。
「Steve Austin’s Broken Skull Challenge」は男女のアスリートたちが、強さ、スタミナ、機知を競うテストで対決する番組。各エピソードでは、競技参加者が1対1で闘いを繰り広げ、最後に残った者がアメリカで最も難関とされる障害物コースに挑戦するチャンスを手にする。この障害物コースは「スカル・バスター」と呼ばれ、番組ホストのオースチン自身が作り上げたものだという。
51 Mindsは、毎週同番組の編集、変換、カラーコレクションを担当しており、これを実現するため、完全なファイルベースの光ファイバーワークフローを構築。ほとんどのポストプロダクション工程でBlackmagic Designの製品がワークフローの要となっているとしている。
51 Mindsのポストプロダクション・ディレクター、アレックス・パラニック氏は次のようにコメントしている。
パラニック氏:「Broken Skull」を仕上げるために3つのスイートを使っています。メインの編集スイート、そして2つの大規模なダビング用スイートです。ダビングスイートのコンセプトは、一ヶ所でスピーディかつ手頃な価格で、テープベースの素材を取り込み、ファイルベースに変換することです。これらの3つのスイートすべてで、Blackmagic Design製品が数多く使用されています。Blackmagic Design製品がなければ、このワークフローは実現しなかったでしょう。
51 Mindsのダビングスイートでは、Blackmagic Design Teranex 2D Processor、HyperDeck Studio ProおよびHyperDeck Shuttle SSDデッキ/レコーダー、Audio Monitor、そしてSmartViewHDモニターが使用されている。編集スイートでは、数多くのMicro Videohubルーター、HyperDeck Studio Pro、そして様々なDeckLink I/Oカードが使用されている。
パラニック氏:毎週、様々なカメラで撮影した異なるフォーマットのショットが次々と送られてきますが、CMTでこれらをすべて、23.98fpsに仕上げる必要があります。フレームレートが混在することはあり得ないので、驚くほどの量のフッテージを変換しなければなりません。Teranexの性能は非常に優れており、これらの膨大な量の変換を非常に効果的に裁いてくれます。
Blackmagic Design製品を組み合わせて使用することで、効率性が著しくアップしました。これは週ごとの締め切りに間に合わせるために必要不可欠です。また私たちは、週ごとに締め切りがある番組を他にも多く抱えているので、効率と信頼性の高いBlackmagic製品を非常に重宝しています。
また、51 Mindsでは、DaVinci Resolveカラーコレクションスイートで、「Broken Skull Challenge」のカラーコレクションも行っている。
51 Mindsのカラリスト、ジョッシュ・ペトーク氏は次のようにコメントしている。
ペトーク氏:「Broken Skull Challenge」の撮影監督は、映画「300<スリーハンドレッド>」のような埃っぽいルックを希望していました。この番組は「最凶のタフ野郎」の異名を持つ、スティーブ・オースチンの冠番組ですし、競技参加者が這いつくばり、泥まみれなって苦悶するシーンが一番の見所です。このため、カラーコレクションでは不利な状況にある人に焦点をあてるようにしています。
「Broken Skull」の映像は衝撃的で、画面では常に何らかのアクションがあります。つまり、DaVinci Resolveで細部に渡って動きをトラッキングする必要がありました。また、ショットのバックグラウンドの彩度を下げる作業も膨大な量になります。
DaVinci Resolveはこれらの要望をすべて満たしていました。DaVinci Resolveのトラッキングウィンドウは業界最高品質です。動きを簡単にトラッキングして、希望通りのショットを得られました。また、Resolveのシャープニング機能はスピーディかつ効果的です。ノイズリダクション機能とともに多用しましたね。常に締め切りに追われているような状況なので、次々にカラーコレクションを行わなければなりません。このため、DaVinci Resolveのリアルタイム性能には本当に助けられています。私たちの救世主と言っても過言ではありません。私たちのスピーディな作業は、クライアントからも好評です。