オリンピックの放送権を持つ米NBC(NBCUniversal)では、夏季オリンピックで360°視野の映像技術を取り入れ、新たな視聴体験を広げる。

NBCによると、8月5日に迎える開会式や閉会式、そして陸上競技を始めバレーボール、ダイビング、体操、ボクシング、フェンシングといった選ばれた競技の模様を、トータル85時間分のVRコンテンツとして視聴できるVRアプリを提供するという。実際にVRカメラで収録する現場の運用は、国際オリンピック委員会のユニットであるオリンピック放送機構(OBS)が行う。ライブに併せてハイライト編集をしたVODコンテンツも提供していくとしている。

視聴するには、オリンピック公式スポンサーであるサムスンのSAMSUNG GalaxyスマートフォンとNBC Sportsアプリが必要となる。サムスンのスマートフォンとサムスンGear VRを組み合わせてVR体験が行えるようになっている。加えて、OBSとNHKから提供される8K映像をコンバートした4K UHD映像を、HDRやDolby Atmos対応にしてMVPDサービスへ提供していくという。どのサービス業者が4Kオリンピック番組を加入者に提供するかはまだ公式にされていない。またNBC Olympicsでは、NBCOlympics.comやNAB Sportsアプリで4,500時間のライブストリーミング配信も予定している。

(山下香欧)