アップルは、リニューアルした「Mac Pro」を今秋に発売する。米国での希望小売価格は5,999ドル。日本国内での発売時期や価格は発表されていない。
Mac Proは、最大28コアのパワフルなXeonプロセッサを搭載でき、64本のPCI Expressレーンを駆使することにより、高い処理能力と広いバンド幅を得ることができるとしている。また、合計300ワット超の電力を供給でき、プロセッサは一切の制約を受けることなく常に最大の能力を発揮できる。
新しいMac Proは膨大なメモリ容量をサポートしており、6チャンネルのメモリアーキテクチャと計12の物理DIMMスロットを備え、Macでは今までで最大容量となる1.5TBのメモリを構成可能。さらに、前世代のタワー型Mac Proから2倍に増えた、計8基のPCI Express拡張スロットを使うことで、これまで1台のワークステーションでは実現できなかったシステムのカスタマイズまたは拡張が可能だという。
8K ProRes RAWビデオストリームを3本まで同時再生できる画期的なアクセラレーターカード、Apple Afterburnerも合わせて発表した。Afterburnerは、毎秒最大63億ピクセルのスピードでデコーディングを実行できるプログラム可能なASICを搭載。
高品質カメラのネイティブファイル形式を編集しやすいようにプロキシに変換していたような場合、今後はAfterburnerを利用することにより、カメラからネイティブ形式をダイレクトに読み込みながら、8K ProRes RAWビデオなら最大3ストリーム、4K ProRes RAWビデオなら最大12ストリームまでリアルタイムでデコードできるので、プロキシを用いる作業は実質的に不要になるという。
また、Blackmagic Designのツールでは、フル稼働のCPUおよびマルチGPUによって、ProRes 4444形式での8Kリアルタイム編集、エフェクト、色補正が可能。Avidでは、最大6枚のHDXカードのサポートに対応することで、Mac Pro以外のシステムでPro Toolsを稼働させた場合よりも多くの入出力数、発音数の増大、リアルタイムDSP処理の倍増などを実現。新しいMac Proで稼働するCinema 4DはGPUのレンダリング性能が20%高速になるという。