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Blackmagic Designの発表によると、ブラジルのフィルム修復およびポストプロダクション施設であるAfinal Filmesが、60本以上の劇場映画の修復、500本近くのニュース映画のデジタル化にCintel ScannerおよびDaVinci Resolve Studioを使用しているという。これらの作品には、1968年のブラジル映画「Como Vai, Vai Bem?」や1920年代および30年代のハリウッドの無声映画30本も含まれる。

1998年にCEOのマーセロ・ペドラーシ氏により設立された同社は、立ち上げ当初からブラジルのフィルム修復およびポストプロダクション業界で重要な役割を果たしてきている。2016年にCintel Scannerをワークフローに導入して以来、同社のフィルム修復およびデジタル化サービスの品質と速度が向上したという。

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同社が最近手掛けたメジャーなプロジェクトには、1960年代後半の白黒映画「Como Vai, Vai Bem?」のHDR修復が含まれる。同作は、ブラジルの今は亡き人気俳優フラビオ・ミグリアッシオが主演を務めたコメディーで、2021年初頭に配信サービスおよび一部の劇場で公開予定。

また、同作のプロモーションの一環としてミグリアッシオの生涯に関するドキュメンタリーの制作およびポストプロダクションも同社が担当する予定だ。ドキュメンタリーの一部には、同じくCintel Scannerで修復されたミグリアッシオの作品数本からのアーカイブも使用されている。

ペドラーシ氏:修復を行う上で「Como Vai, Vai Bem?」のオリジナルのネガフィルムを使用できなかったので通常とは若干異なる手順を取り、代わりにCintel Scannerで35mmポジフィルムをスキャンすることから始めました。同作の修復は、わずか5週間で仕上げました。非常に早く作業が完了しました。

同氏によると、Cintel Scannerは同社における日々の作業で大変活躍しており、特にスタビライズ機能に助けられているという。

Cintel Scannerの自動スタビライズ機能は、弊社にとって必須のツールとなっています。24fpsでデジタル化していても、Cintel Scannerでは極めて安定した、優れたスタビライズが適用されるので、作業がはるかに楽になりました。

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フィルムがスキャンされ、ポストプロダクションの準備が整ったら、DaVinci Resolve Studioで、ノイズ除去、埃の除去、白黒画像のコントラストの修正などのクリーンアップを行った。

「Como Vai, Vai Bem?」のような古い白黒フィルムをHDRにすることで、今までとは全く違った世界を見ることができます。ホワイトのディテールを全て確認でき、シャドウも素晴らしくなります。

「Como Vai, Vai Bem?」の修復に加え、先日、同社はリオデジャネイロ郊外の農場で発見された、1917年から1940年にかけて撮影された500本に及ぶナイトレート(硝酸)フィルムのアーカイブも受け取った。これらのフィルムを選別する過程で、「船乗りシンドバッドの冒険」、「His New Mamma」、「The Fourth Alarm」などの20年代や30年代にハリウッドで制作された無声映画などが含まれていることが分かった。

このような珍しいコンテンツを保存するために、同社はCintel Scannerでフィルムをデジタル化し、将来の使用に備えてアーカイブ化している。同社は、将来的な保存のために図書館や美術館にこれらのコンテンツを提供したいと考えているという。

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Cintel ScannerとDaVinci Resolve Studioに加え、同社はDeckLink 4K Extreme、DeckLink 4K Extreme 12GおよびDeckLink Studio 4Kキャプチャー・再生カード、Blackmagic Audio Monitor 12G、SmartScope Duo 4KおよびSmartView 4Kモニター、Smart Videohub 20×20ルーターTeranexスタンダードコンバーター、複数のMini Converter SDI to HDMI 6GなどのBlackmagic Design機器を使用している。同社では、これらの機材を使用して、様々なアーカイブテープのデジタル化、およびSDテープからHDファイルの作成などの変換作業を行っている。

Cintel ScannerとDaVinci Resolve Studioの組み合わせは、弊社にとってかけがえのない存在となっています。フィルムの修復はやりがいのある仕事で、Cintel Scannerではそのプロセスを円滑に行えます。