富士フイルム株式会社は、屈曲型二軸回転機構レンズを搭載した超短焦点プロジェクター「Zシリーズ」の新たなラインアップとして、「FUJIFILM PROJECTOR Z8000」(以下:FP-Z8000)を2021年3月12日に発売する。希望小売価格はオープン。ユーザーお渡し想定価格は税別240万円。以前、開発発表をしていたもの。カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色。

FP-Z8000は、光の透過率が高いレンズとレーザー光源を採用し、高輝度8000lmの映像を実現。ボディ内部の部品を最適に配置することで、クラス最小(幅460mm・奥行510mm・高さ162.5mm)・最軽量(質量約18.4kg)を実現。縦設置・横設置の両方に対応しており、使用環境に応じて設置方法を選択でき、これまでデッドスペースであった場所を有効活用した空間演出が可能だという。さらに、レンズ収納時にレンズとプロジェクター本体が直方体に収まるコンパクト設計も採用し、プロジェクターの運搬に伴う負担を軽減する。

天井取付イメージ

屈曲型二軸回転機構レンズにより、レンズを上・下・前・後・左・右の向きに切り替えることができ、本体を動かさずにさまざまな方向への投写が可能。壁やスクリーンのみならず、天井や床などにも簡単に映像を映し出すことができる。TR値0.34の超短焦点レンズにより、72cmの至近距離から100インチの大画面映像を投写可能。

従来のミラー方式の超短焦点プロジェクターで生じるオフセットをなくし、投写面を最大限生かした空間演出が可能

ゼロオフセット投写に対応しており、従来のミラー方式による超短焦点プロジェクターで生じるオフセットをなくし、投写面を最大限生かした空間演出が行える。

上下70%・左右35%のレンズシフト機能を実現

大口径非球面レンズを採用し、上下70%・左右35%のレンズシフト機能を実現。プロジェクター本体の位置やレンズの向きを変えることなく、広い範囲で投写映像の位置を移動できる。さらに、1.1倍の光学ズーム機構を備えているため、投写映像の大きさを簡単に調整可能。レンズシフト機能と組み合わせることで、映像の調整作業を効率的に行うことができるとしている。

FP-Z8000の使用イメージ

曲面への投写時に生じる映像の歪みを補正できる「幾何学補正機能」を搭載(FP-Z8000専用アプリケーションにより使用可能)。湾曲した壁などを活用した空間演出が可能。

マルチ投写(複数のプロジェクターから投写した映像をつなぎ合わせて一つの映像を映し出す方法)時に映像のつなぎ目の明るさを補正する「エッジブレンディング機能」を搭載。最大4台のプロジェクターから投写した映像を自然につなぎ合わせることができ、迫力のある大画面映像を映し出す。

FP-Z8000の使用イメージ

また、4K信号の入力に対応するHDMIをはじめ、「DisplayPort」や「3G-SDI」といったインターフェースを採用しており、多様なシステムの構築が可能。

※6入力は4K信号だが、出力される映像の解像度は最大1920×1080(フルHD)