株式会社コシナは、フォクトレンダーXマウント交換レンズ「MACRO APO-ULTRON 35mm F2」を2022年8月に発売する。希望小売価格は税込102,300円。
MACRO APO-ULTRON 35mm F2 Xマウントは、富士フイルムXマウント専用の交換レンズとして、富士フイルムXシステムカメラのイメージセンサーに最適化されたマニュアルフォーカス大口径標準マクロレンズ。電子接点を搭載し、富士フイルムの情報開示によりレンズとボディ間で信頼性の高い電気通信を実現しているという。
電気通信対応のボディと最新ファームウェアの組み合わせによりExif情報、フォーカスチェック、撮影距離連動表示に加え、特定の機種ではボディ内手ブレ補正やパララックス補正にも対応する。電気接点非対応機種に装着する場合には、カメラの設定でレンズ無しレリーズを「許可」にすることで、絞り優先オートでの撮影が可能になる。
レンズ構成は、6群9枚構成のうち異常部分分散ガラス3枚を使用する最新の光学系を採用。アポクロマート設計による色滲みのない自然な発色に加え、開放F値F2というマクロレンズとして大口径でありながらコンパクトなスタイルに仕上げたという。
ピント調整にはフロントフォーカス方式を採用し、光学系全体を繰り出す方式と比較して伸長を短くすることを可能としながら、遠距離から近接まで安定した画質を確保。絞り羽根は10枚構成で、フォクトレンダーVMマウントやミラーレスマウント用レンズと同様、絞りリングが絞り羽根の開閉に直結した機構を採用している。総金属製の鏡筒内でレンズ群が繰り出されるマニュアルフォーカスの心地よい感触とともに、絞りの開閉でもメカニズムをダイレクトに操作する手応えを味わえるという。
最短撮影距離は0.163m(撮影倍率1:2)で、被写体からのワーキングディスタンスはフード装着時で0.06m。近接撮影効果によるピントの浅さに加え、大口径マクロ特有の大きなボケ味を活かした撮影の可能性が広がるとしている。同レンズはマクロ領域だけでなく、テーブルフォトからポートレイトや風景まで、携帯性の高さと広い撮影に対応するレンズだという。主な仕様は以下の通り。
- 焦点距離:35mm(フルサイズ換算53mm)
- 口径比:1:2
- 最小絞り:F22
- レンズ構成:6群9枚
- 画角:42.8
- 絞り羽根枚数:10枚
- 最短撮影距離:0.163m
- 最大撮影倍率:1:2
- 最大径×全長:φ60.7×54.8mm
- フィルターサイズ:φ49m
- 重量:265g
- レンズフード:付属
- マウント:X-mount