ATOMOSは、ZATO CONNECTのアップデートを年内に行うと発表した。同アップデートにより、Frame.ioが提供するAdobe Camera to Cloudに初めて対応する予定。
H.264(最大80Mbps)をSDカードに記録し、同時にファイルをFrame.ioに直接アップロードが可能になると同時に、C2Cを通じてFrame.ioに直接アップロードすることで、高速なファイル転送を実現。録画したソーシャルタイムラインへの投稿をより迅速かつ簡単にできるという。
2021年初頭の発売以来、C2Cは4,000以上のプロダクションで使用され、撮影現場から直接リモートチームと映像を共有するために使用されている。CONNECT製品により、C2Cワークフローをデジタルシネマ、ミラーレス、デジタル一眼レフカメラで初めて可能した。ZATO CONNECTは、USB UVCソースのサポートを導入することで、その可能性をさらに広げたという。C2Cサポートの導入により、ZATO CONNECTは他のCONNECT製品との整合を図り、包括的な製品群を提供するとしている。
ATOMOSのデバイスは、世界中のデジタルフィルムメーカーに受け入れられている。Apple ProRes RAWのフォーマットを様々なカメラで利用できるようにする上で大きな役割を果たしてきたという。今月、ソニー「ILME-FR7」と富士フイルム「X-H2」が発表され、新たにProRes RAW対応を実現。より多くのカメラに提供を広げる作業を続けているという。
ソニーのILME-FR7は、世界初のレンズ交換式パンチルトズーム(PTZ)カメラで、フルフレームイメージを採用。レンズとフルサイズセンサーを搭載した世界初のパンチルトズームカメラだ。内蔵の可変速パン/チルト機構により、遠隔操作が可能。最大100点のプリセットポジションを呼び出すことができる。高画質なEマウントレンズにも対応し、15ストップ+の広いラティチュードを実現している。
主にリモートヘッドとして使用するために設計されており、7インチの「SHOGUN CONNECT」または5インチの「NINJA V+」と組み合わせるのが最適だとしている。両機種ともHDRの明るい画面とカメラの性能を引き出すためのモニタリングツールを搭載し、カメラの性能を引き出すという。SHOGUN CONNECTとNINJA V+は(ATOMOS CONNECTまたはこれまでのAtomX SDIモジュールを一緒に使用した場合)は、4K Apple ProRes RAWをSDIで最大120fps記録できる。
富士フイルムの「X-H2」は、ミラーレスカメラに初めて8Kイメージセンサーを搭載。X-H2Sと同じフォームファクターを踏襲しながらも、さらに性能を向上させた。12ビット8K RAWをHDMIで出力するため、最大30fpsのレートでProRes RAWを記録するSHOGUN CONNECTまたはNINJA V+の処理能力が必要とされる。
ソニーは、今後も新たな課題の解決と性能向上に努め、より多くの選択肢を提供していくとしており、現在のロードマップによれば、1月末までにさらに数種類のラインアップが追加される予定だという。
ATOMOS Cloud Studioは、CONNECTシリーズのデバイスを設定することでStream(TwitchおよびYouTube向け)、ATOMOS Capture to Cloud(Adobeカメラ対応)をサポートするATOMOS Capture to Cloud(Frame.ioが提供)にアクセス可能だ。ATOMOS Cloud Studioのサブスクリプションモデルへの移行に伴い、Facebook Liveやその他のRTMPプラットフォームのサポートが可能になる。また、複数の配信先へのライブストリーミングや、ビデオ品質設定の高度なコントロール機能も追加した。
また、ATOMOSは年内にLive Productionをリリース予定。Live Productionは、ライブ映像や遠隔地とのコラボレーションを実現する、完全にクラウドベースのコントロールルームだ。Live Productionを利用することで、世界のどこにいても、高品質なライブショーを制作できるという。
入力映像はATOMOS CONNECTのデバイスを経由して、超低遅延でクラウドにストリーミングされる。またビデオスイッチャーとサウンドミキサーは、ビデオエフェクト、グラフィック、トークバックシステムなど、充実した機能を搭載。ライブイベントやマルチカメラ撮影での制作が、より身近に簡単になるという。