Blackmagic Design導入事例:ウェブムービー 「with BMW」の場合

Blackmagic Designによると、クリエイティブカンパニーのbird andinsectが制作したBMWのウェブムービーシリーズ「with BMW」の撮影に、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4KおよびBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kが使用されているという。

同シリーズは雑誌Discover Japanとのコラボレーションで、BMWの車とともに、ものづくりに関わるクリエイターやアーティストが日本各地をめぐる企画。2020年から始まったこの人気企画を支えているのが、bird and insect。クライアントのブランディングやPR戦略を含め、映像、写真、デザインなどの制作を行うクリエイティブカンパニーだ。同社ではこれまでも作品作りの多くにBlackmagicカメラやDaVinci Resolve Studioを活用しているという。同シリーズの制作にディレクター兼エディターとして携わった主馬氏は、こう話す。

主馬氏:このシリーズは日本のものづくりをテーマにしているので、色の面でも日本らしさを出したいと考えていました。私にとって日本の色は、はっきりした色というよりは曖昧で微妙な表情があるもので、Blackmagicカメラの出す色合いが、そういった微妙な表現をする上で親和性が高いと思ったんです。

これまでに、15本の「with BMW」のムービーが制作された。2020年にはBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kで撮影、そして2021年からはBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kで全て撮影し、DaVinci Resolve Studioでポストプロダクションを行なっている。

主馬氏:毎回さまざまなクリエイターさんを紹介しています。最近のものでは、バーチャルヒューマンのimmaさんがBMWに乗ってガラス作家の笹川健一さんの工房を訪ねた回があります。こちらも合成以外の全ての工程を弊社が担当しています。

撮影はロケハンの時間を含めて3日間程度なので、かなり忙しいです。クルーは私を含め弊社スタッフのカメラマン、ドローンオペレーター兼フォトグラファーの3人だけなので、あまり機材を多く持ち込むこともできません。照明を焚くこともほとんどできないので、撮影現場の灯りと自然光のみで撮影することが多い。そのためPocket Cinema Cameraの性能や色のデータを保持できる点にかなり助けられる場面が多かったんです。

Pocket Cinema Camera 4Kから6Kタイプに切り替えた時に、解像感の違いを実感しました。映像の繊細さが上がって写真を見るような感じですね。撮影時にはDaVinci ResolveでLUTを事前に作成して、それをPocket Cinema Cameraに入れて使いました。

このプロジェクトは、実写メインでエフェクトはほとんど使わず、撮影した映像の良さを生かした作品作りをしている。主馬氏自らがDaVinci Resolve Studioで編集とグレーディングを行なっている。

主馬氏:DaVinci ResolveはMacBook Proとの親和性が高いと感じます。移動が多いのですが、どこにいてもMacBook ProとDaVinci Resolveの組み合わせで完パケまで快適に作業できます

以前からこのプロジェクトがスタートした当初と比べて、作品のコンセプトも徐々に変化していることもあり、色作りもそれに合わせて変化しました。以前はもう少し明るい感じで作っていました。今は、少しダークで青色を生かしたようなルックになっています。そういった思い通りの色を引き出せるのもPocket Cinema Cameraの良さだと思います。