ARRI、エンジニアリング・エミー賞受賞。100年以上にわたる創造性と技術力が評価

ファイロ・T・ファーンズワース企業功労賞の受賞者は、テレビアカデミーの審査員によって決定された。「業界のプロたちは、同社の機材の安定性と多様性に長い間信頼を寄せてきました」(写真:©ATAS/NATAS)

ARRIは、2022年9月28日にロサンゼルスで開催された第74回エンジニアリング&科学技術エミー賞の授賞式で、ファイロ・T・ファーンズワース企業功労賞を授与された。この名誉ある賞は、1世紀以上にわたってカメラと照明システムを設計・製造し、さらに映画、放送、メディア産業の世界的複合体のためのシステム技術ソリューションとサービスネットワークを開発してきた同社をテレビアカデミーが評価したものだ。

アメリカの発明家でありテレビ技術者でもあったファイロ・ファーンズワース氏にちなんで名付けられ、2003年から授与されているこの賞を受け取ったのは、同社の取締役会会長のマティアス・エルブ博士だ。

エルブ博士:当社の全従業員を代表して、このような大変な名誉を与えてくださったテレビアカデミーに感謝いたします。ファイロ・T・ファーンズワース企業功労賞は、当社の歴史全体を評価するものであり、非常に特別な栄誉です。創業以来、当社は世界のプロダクションのために最高のツールとソリューションを提供することに専念してきました。この賞は、私たちがテレビの未来を積極的に形成し続けるための原動力となります。

2022年のファイロ・T・ファーンズワース企業功労賞の受賞者は、テレビエンジニアで構成されるテレビアカデミーの審査員によって決定された。

審査員は以下のように声明を伝えている。

審査員:デジタルカメラ、レンズ、カメラアクセサリー、アーカイブ技術、ランプヘッド、照明アクセサリーを含む同社機器の安定性と汎用性は、業界のプロフェッショナルから長年信頼を得ています。ARRIレンタルのサービスや機材は、独自の技術を提供するだけでなく、プロのプロダクションにカメラ、照明、グリップのパッケージを提供しています。同社のカメラは、創造性とテクノロジーを結びつけ、フィルムエンターテインメントを現代の最高のメディアにしました。同社は100年以上にわたって、動画撮影のための未来の技術開発の最前線に立ち続けているのです。

ファイロ・T・ファーンズワース企業功労賞は、テレビアカデミーが同社を評価する5回目の機会となった。最近では、2021年にLEDソフトライトのSkyPanelファミリー、2017年にARRI ALEXカメラシステムに対してエンジニアリング・エミー賞が贈られた。

テレビアカデミーは、エンジニアリング、サイエンス&テクノロジー・エミー賞で、放送技術における優れた開発に対して個人、企業、組織を表彰している。

テレビアカデミーの会長兼CEOのフランク・シェルマ氏は、次のようにコメントしている。

シェルマ氏:イノベーションはテレビ制作に欠かせない要素です。そして、私たちが認めた才能あるエンジニア、科学者、技術者は、私たちの業界の成長に欠かせない存在です。これらの先駆的な企業や先見性は、テクノロジーの力を活用し、テレビとストーリーテリングを根本的に向上させてきました。

最近のシリーズや2022年のエミー賞受賞作品には、「Succession」「Ted Lasso」「The White Lotus」「Euphoria」などがあり、これらはすべて同社技術で撮影され、ARRIレンタルがサービスを提供している。

ARRI、エンジニアリング・エミー賞受賞。100年以上にわたる創造性と技術力が評価
第74回エンジニアリング、サイエンス&テクノロジー・エミー賞でファイロ・T・ファーンズワース企業功労賞を受け取る同社取締役会会長のマティアス・エルブ博士(写真:©Jordan Strauss/Invision for The Television Academy/AP Images)
ARRI、エンジニアリング・エミー賞受賞。100年以上にわたる創造性と技術力が評価
ファイロ・T・ファーンズワース企業功労賞を受賞した同社の取締役会会長のマティアス・エルブ博士(左)と同社社長のグレン・ケネル氏(Photo:V©ince Bucci/Invision for The Television Academy/AP Images)