アドビは、偽情報への対抗として取り組んでいるコンテンツ認証イニシアチブ(以降:CAI)にキヤノンが参加したことを発表した。CAIでは、800社以上の企業やNGO、学識経験者が協力してオープンソースのデジタル来歴証明技術の実装を進めている。

来歴証明とは、画像やその他のデジタルコンテンツの撮影から編集、公開に至るまでのすべての過程において、改ざんや隠ぺいが不可能なメタデータを用い、消費者にアセットの出所や編集履歴を示すテクノロジー。CAIは、キヤノンと協力してプロトタイプ開発や実装に取り組み、この技術を将来の製品に導入することを期待している。

キヤノンの常務執行役員 イメージンググループ副管掌の戸倉剛氏は、次のようにコメントしている。

戸倉氏:

キヤノンは、社会で創出・享受されるデジタル画像の真正性と来歴の確立により、偽情報に対抗する取り組みを積極的に支援します。CAIへの参加は、この取り組みにおける重要な一歩となります。当社は、この目的を達成する技術的ソリューションを開発するために、他のテクノロジー企業やメディアパートナーと協力することを楽しみにしています。

また、キヤノンはCoalition for Content Provenance and Authenticity (以降:C2PA) にも参画。C2PAは、誤情報や偽情報のまん延に対処し、デジタルコンテンツの透明性と信頼性を高めるための取り組みを行う団体で、クリエイターや消費者にさまざまな種類のメディアの出所を追跡する機能を提供している。