Blackmagic Designによると、EuroHockey Indoor Championships(欧州インドアホッケー選手権)で、Sport1向けにBlackmagic Designの放送用ハードウェア、およびeurohockeytv.org向けにライブ配信用ハードウェアを中心とした、撮影、コントロール、配信ワークフローが使用されているという。

ドイツのハンブルクにある競技場、Alsterdorfer Sporthalleで2年に1回開催される同選手権では、ウクライナ、チェコ、オランダ、トルコ、オーストリア、スイス、ベルギー、ドイツの計8か国が競い合う。ホッケークラブ、DHA(Deutsche Hockey Agentur)の委託を受け、VDT(Video Data Technik)は中継放送の全工程を請け負った。

VDTは光ファイバー回線をベースとして9台のカメラを駆使した。これには、3台のBlackmagic URSA Broadcast G2が含まれ、そのうち2台はリモートヘッドに搭載され、1台はピッチサイドのインタビューに使用された。また、VDTは2台のBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proをゴールカメラとして採用。VDTのアンドレアス・マヤー氏は次のようにコメントした。

マヤー氏:大型の放送用カメラと比較して、BlackmagicのカメラはATEM Camera Control Panelを使用してカラーを正確に微調整できるため、異なるタイプのカメラが非常に上手くマッチしました。

カメラを含む全ソースが72×144ルーターを通り、9台のカメラからの個別収録と共にATEM Constellation 8KライブプロダクションスイッチャーおよびvMixリプレイシステムにルーティングされた。

マヤー氏:プログラムフィードを3つ作成する必要があったので、ATEM Constellation 8KとATEM 2 M/E Advanced Panelを組み合わせたワークフローを使用しました。ドイツ語と英語のフィードがあったので、スイッチャーの4つ目のM/Eは英語のグラフィックを挿入するのに使用しました

メインのプロダクションフォーマットは1080/50Pだった。これは、Sport1向けに1080/50i、European Hockey Federation(EHF)向けに720/50Pに変換された。2台のKiloviewエンコーダーがまずEHF用のストリームに、その後オーストリアの放送協会であるORF向けの変換を行った。

マヤー氏:

ATEM Constellationは非常に柔軟性が高いので助かっています。MADI出力にも対応しているので、SDIからオーディオを直接抽出して、DiGiCoコンソールで使用できる点も気に入っています」と同氏は説明する。「柔軟性が欠かせない大きなイベントや中継放送に最適なミキサーです。追加の出力が必要でも、ATEMなら問題なく対応できます。

オンエアに使用するグラフィックは、CharacterWorksを使用して2160/50Pで出力した。この4K信号は、2台のTeranex Mini – 12G-SDI to Quad SDIコンバーターを用いて、4つの1080/50Pチャンネルに分割された。

マヤー氏:これにより、担当者に大きな負担を掛けることなく、ドイツ語と英語のオンエア・グラフィック用の2つのフィルとキーが得られました。

メインのプログラム出力はHyperDeck Studio 4K Pro放送デッキを用いてSSDに収録され、H.264 Pro Recorderリアルタイム・エンコーダーでチームの分析がキャプチャーされた。