ARRIは、Impression Filtersシリーズの第⼀作として、Signature PrimeやSignature Zoomにヴィンテージルックを付与する8種類の「Impression V Filters」を発表した。
Impression V Filtersは、ネガティブとポジティブ、それぞれ4種類ずつ含むディオプターフィルターのセットで、イメージサークルを問わず、Signatureレンズのフォーカスの雰囲気を段階的に変化させることができる。一式のSignatureレンズで複数のクリエイティブなルックにデチューンでき、汎⽤性と費⽤対効果の高い製品となっている。
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背景の“ボケ味”が変化
従来のディオプターは、近接撮影の距離を調整するためにレンズの前⾯に装着するものだったが、同製品はコンセプトが異なり、磁⽯式リアフィルターアダプターでSignatureレンズの後部に装着することにより、映像のフォーカス外の印象を操作する。⼀般的に“ボケ味”と呼ばれるこの要素は映像の印象に⼤きく寄与するが、Impression V Filtersは、特に背景のハイライトに顕著に現れ、ネガティブフィルターの場合はエッジが明るい”ドーナツ型”のボケに、ポジティブフィルターの場合中央が明るい“宝⽯型”のボケに変化するという。
T1.8での使用を想定
フィルターの種類は、ポジティブがIV 070P/IV 140P/IV 230P/IV 330Pで、ネガティブがIV 050N/IV 100N/IV 200N/IV 290Nであり、いずれも番⼿が⼤きいほどディオプターの効果が強くなる。これらのフィルターは、効果が最も出やすく、フォーカススケールの正確性を維持するために、T1.8で使⽤することが想定されている。
ポジティブフィルターはレンズに直接装着して使⽤できるが、ネガティブフィルターの場合、レンズにシムを挿⼊する必要があり、T1.8で使⽤する場合は2mmのシムを、Signature Zoomでの使⽤やSignature Primeを絞って使⽤する場合は1.85mmのシムをベースとしたシム調整が必要となる。
ARRI「ALEXA 35/Mini LF/LF/65」で使用可能
本製品は、ARRIのALEXA 35、ALEXA Mini LF、ALEXA LF、ALEXA 65で使⽤できる。セットには、8枚のフィルター、シムセット、シム調整⽤のトルクドライバー、装着したフィルターを⽰す⾯ファスナー付きタブが専⽤のアルミニウムケースに含まれる。フルキットが必要ない場合や、補充などの⽬的で、3枚セットで購⼊することも可能(ネガティブフィルターが含まれる場合、シムセットが付属)。タブやシムセットは、単品での購⼊も可能。