パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション株式会社(以下:パナソニック)は、KAIROSアライアンスパートナーとの協業により、IT/IPプラットフォーム「KAIROS」を世界中で全7件の顧客に納入決定した。
納入が決まったKAIROSは、放送局に不可欠なブロードキャストコントローラー(以下:BCC)に対応。CPU/GPUベースのオープンアーキテクチャの商品であり、外部機器や他社システムとの連携が容易に行えることを特長としている。そのため、商品提供開始以来、一貫して、ITおよび映像関係のメーカー・サプライヤーの各社と協業し、放送・映像業界での映像制作を支えるための、KAIROSのシステムの拡張と統合、そして最新のテクノロジーへの対応を進めていたという。
今回、放送局全体を統括するBCCに対し、KAIROSの特長である、システム自体の拡張性の高さとST 2110にもベースバンドにも対応している柔軟な入出力などを活かして対応することで、操作のオートメーション化を促進し、BCCのシステム全体の、ひいては放送業務の効率化に貢献しているという。
KAIROSは、アライアンスパートナーであるEvertz社のMAGNUM-OS、EVS社のCerebrum、そしてLAWO社のVSM Broadcast Control Systemとの協業により、全世界で合わせて7件(日本:放送局1件、欧州:放送局3件、米国:スポーツ運営会社1件、イベント会社1件、金融会社1件)への納入が決定している。
また、KAIROSの提供開始から4年を迎える2024年までに、KAIROSアライアンスパートナーに参画する企業は、50社を数え、様々な面での協業が行われている。
2024年に新たに参画した各社は、次のようにコメントしている。
Drastic Technologies
Drastic TechnologiesはKAIROSの提供するエコシステムに最適です。我々は、KAIROSのワールドクラスのライブスイッチング機能をより良いものにするために、ISOレコーディング、編集からトリミング、そしてライブリプレイをST 2110で行なえる環境を提供いたします。
LAWOのチーフマーケティングオフィサーAndreas Hilmer氏
KAIROSアライアンスパートナーになれたことを嬉しく思います。我々と同様、パナソニックもSMPTE ST 2110のようなオープン・テクノロジーに基づく、高い信頼性、品質、柔軟性を、放送局やプロフェッショナルAV関係のお客様に提供することをお約束します。KAIROSとLAWOの音声・映像入出力や映像処理、機器監視と管理、VSM制御ソリューション間のシームレスな相互運用性は、我々に共通するお客様に運用と便益を提供する素晴らしい一例です。
NETGEARのシニア・ブロードキャストBDM、Tod Musgrave氏
KAIROSプラットフォームは、SMPTE ST 2110を含む様々なAV over IPソースをミックスできる素晴らしいコンテンツ・クリエーター・エコシステムです。そのため、相互の顧客がより簡単に統合できるように、ST 2110を搭載したM4350モデルの相互接続テストの準備が整ってすぐにパナソニックと契約を結びました。
Singular.live
コラボレーションはSingular.liveのDNAであり、業界がクラウドとウェブテクノロジーの幅広い採用に向けて加速する中で不可欠なものです。私たちのグラフィックは、ライブプロダクションのワークフローの一部であり、パートナーとの協力は基本です。KAIROSのITエコシステムは、パートナー同士がお互いの強みを顧客の利益のために活用できる完璧な例であり、私たちはKAIROSのITエコシステムの他のパートナーに加わることを嬉しく思っています。
また、パナソニックのKAIROSアライアンスパートナーの課長である藤本景之氏は、次のようにコメントしている。
なお、同社はKAIROSの最新商品であるメインフレームKairos Core 200 AT-KC200TL1は、2024年4月14日から4月17日(現地時間)に米国ラスベガスで開催される国際放送機器展「2024 NAB(National Associations of Broadcasters)Show」のPanasonic Connectブース(#C3310)に出展する。