ソニーは、米国のプロアメリカンフットボールリーグであるNational Football League(NFL)の公式テクノロジーパートナーとして、イメージング技術などを活用し、2025年2月9日にルイジアナ州ニューオーリンズで開催される第59回スーパーボウルのファン体験の向上に貢献する。

会場となるシーザーズ・スーパードーム内外には、合計で240台以上のソニーのカメラが設置される。それらのカメラは試合中のプレイやビデオリプレイ、インタビュー、勝利の瞬間などの模様を伝える。

公式放送局であるFOX Sportsが使用する放送用カメラや、AP通信などの報道機関が使用するデジタル一眼カメラα(Alpha)およびGマスターをはじめとするEマウントレンズにより、会場にいる観客に加え、試合中や試合後にコンテンツを視聴する世界中のファンにとって、魅力的な体験が創り出される。

ソニーの放送用カメラは、10年以上にわたりスーパーボウルの放送に使用されている。今年、FOX Sportsは、制作会社Game Creek Videoと共同で、試合中、試合前後の放送や追加のスタジオ番組放送のために、100台以上のカメラを配置する予定である。FOX Sportsは、世界中のファンに正確な映像を届けるために、カラーグレーディングに使用するソニーのBVMシリーズのマスターモニターも設置する。

また、ソニーのカメラは、フィールド上空の「スカイカム」に加え、各エンドゾーン、両サイドライン沿いなどスタジアム全体に配置され、14台のカメラが配信用のコンテンツ撮影専用に使用される。

放送用および制作用カメラに加え、リモート制作やインスタントリプレイを行うHawk-Eye InnovationsのHawkREPLAYシステムがFOX Sportsの放送で活用される。さらに、ホークアイのテクノロジーにより、試合中の審判判定支援やビデオリプレイ、および各種映像制作が実現する。

ソニーは2020年から、NFL関連写真を取り扱うAP通信に対し、撮影機材や関連サポートを独占的に提供している。AP通信はスーパーボウルに14名のフォトグラファーと9名の編集者を派遣し、ソニーの機材を使用して試合の重要な瞬間を撮影する。NFLの撮影チーム「NFL Focus」も、さまざまなデジタル一眼カメラαやα用交換レンズを使用して試合を取材する。ソニーのプロサポートチームは、試合会場にサービスデポを設置し、新型のフラッグシップデジタル一眼カメラ「α1 II」の貸し出しなどにより、プロフォトグラファーをサポートする。

また、AP通信とNFL Focusは、ポータブルデータトランスミッター「PDT-FP1」を活用し、撮影機材から編集者へ写真や映像をリアルタイムで送信することで、いち早く情報を伝えることも計画している。

スーパーボウルのハーフタイムショーは、その規模や演出の拡大に伴って、求められる制作機材の数や種類も年々増加している。Funicular Goatsは5年連続でハーフタイムショーの技術制作を担当し、4年連続でソニーのデジタルシネマカメラであるCineAltaカメラ「VENICE 2」をメインカメラとして選択している。また、VENICEエクステンションシステム、PTZ機能を有するCinema Lineカメラ「FR7」、CineAltaカメラ「BURANO」を併用し、合計14台のカメラを使用する。

FOX Sports EVP(Field Operations)Michael Davies氏は次のようにコメントしている。

スーパーボウルは年間最大の試合であるだけでなく、映像制作の規模も最大です。私たちの仕事は、試合のストーリーを伝え、スタジアム中のエネルギーをとらえ、何十億もの視聴者を魅了することです。ソニーのテクノロジーはその目標を達成するための重要なツールです。

National Football League Chief Information Officer Gary Brantley 氏は次のようにコメントしている。

スーパーボウルは年間で最も視聴率の高いイベントであり、コーチ、選手、ファンに本物の体験を提供するには、多様な先進テクノロジーが必要です。ソニーは革新的なソリューションを通じて、試合の魅力的な体験を届けることに貢献しており、第59 回スーパーボウルでソニーが重要な役割を果たしていることを嬉しく思います。

Funicular Goats Head of Engineering and Technical Management James Coker氏は次のようにコメントしている。

スーパーボウルのハーフタイムショーは、私たちが携わる他のどんなプロジェクトとも異なる挑戦です。私たちが携わる他のプロジェクトとは異なり、スーパーボウルのハーフタイムショーは挑戦です。5分以内に準備を完了して、映画のようなコンサートを何百万人もの視聴者に届けなければなりません。

ソニーのCinema Lineカメラは、フルサイズセンサーと放送互換性の完璧なコンビネーションを提供し、ハーフタイムショーの構成内でシームレスに動作することで、この挑戦を支えています。

ソニー・エレクトロニクス プレジデント兼COOニール・マノウィッツ氏は次のようにコメントしている。

ソニーは、数十年にわたる映像技術での革新と映像制作の専門知識を活かし、スタジアムでも自宅でもすべてのファンが最高の環境で観戦できるよう、第59 回スーパーボウルで重要な役割を果たすことを光栄に思います。

第59回スーパーボウルに使用されるソニーのカメラや関連技術は以下の通りである。

■FOX Sports

  • HDCシリーズシステムカメラ:97台
  • Cinema Lineカメラ「FR7」:1台
  • Cinema Lineカメラ「FX6」:3台
  • デジタル一眼カメラ「α7 III」:1台
  • CineAlta カメラ「VENICE 2」:1台

■AP通信

  • 55台以上のソニーのカメラやレンズを使用予定。

■NFL Focus

  • 8台のソニーのカメラやレンズを使用予定。

■Funicular Goats

  • CineAltaカメラ「VENICE 2」:13台
  • VENICEエクステンションシステム:1台
  • CineAltaカメラ「BURANO」:1台

■ソニー・イメージング・プロ・サポート

  • デジタル一眼カメラ「α1 II」や「α9 III」などフルサイズミラーレスカメラ:65台
  • Eマウントレンズ「FE 600mm F4 GM OSS」、「FE 400mm F2.8 GM OSS」、「FE 300mm F2.8 GM OSS」などプロ向けレンズ:140本