光学系パーツを組み込んだ「UHD-DIGISUPER 122」

キヤノンは、4K放送用カメラ対応の122倍フィールドズームレンズ「UHD-DIGISUPER 122」（2019年4月発売）および111倍フィールドズームレンズ「UHD-DIGISUPER 111」（2019年2月発売）に対し、光学系パーツを組み込むことで、背景をぼかして被写体を際立たせる映像表現「Novel Look」を実現する有償サービスの提供を開始した。

背景をぼかして被写体を際立たせた表現が可能

近年、スポーツ中継や音楽イベントにおいて、被写体に焦点を絞り背景をぼかした映像表現がトレンドとなっている。キヤノンは、この映像表現を「Novel Look」と名付け、既存のフィールドズームレンズを用いて「Novel Look」を実現するサービスの提供に至った。

本サービスに対応する「UHD-DIGISUPER 122」と「UHD-DIGISUPER 111」は、高いズーム倍率と快適な操作性に加え、高水準の光学性能を有する4K放送用カメラ対応のフィールドズームレンズである。両機種に光学系パーツを組み込むことで、高倍率ズームの特性を活かしつつ、被写界深度が浅く、印象的な映像表現「Novel Look」を可能とし、放送用レンズユーザーの映像表現の幅を広げることを目的としている。

おもな特長

被写体を引き立てる映像表現とフォーカスの取りやすさの両立を実現

本サービスでは、「UHD-DIGISUPER 122」もしくは「UHD-DIGISUPER 111」へ光学系パーツを組み込む。キヤノン独自の光学設計による光学系パーツにより、一般的にピント合わせが難しいとされる絞り開放状態での撮影においても、フォーカスを合わせやすい設計を実現し、被写体を引き立てる映像表現との両立を図っている。これにより、スポーツ中継や音楽イベントなど、瞬間を捉える必要のある場面において、印象的な映像表現と映像の差別化が可能となる。

所有機材を活かした仕様と快適な操作性

「UHD-DIGISUPER 122」「UHD-DIGISUPER 111」の両機種においては、従来撮影可能な、被写界深度が深く鮮鋭感のある描写と、光学系パーツ組み込みにより実現する深度が浅く柔らかい「Novel Look」の描写とを、撮影中に容易に切り替え可能。また、従来のフィールドズームレンズと同等の色味を実現しているため、切り替え時における色味調整は不要。ユーザーは、専用レンズやカメラ、操作機器を別途用意することなく、既存の撮影環境を維持したまま、円滑な撮影が可能となる。

なお、本サービスの光学系パーツを搭載した4K放送用カメラ対応の122倍フィールドズームレンズおよび111倍フィールドズームレンズの製品化も予定されている。