LAOWAは、「8–15mm f/2.8 FF Zoom Fisheye」のGFXマウントおよびXCDマウントオプションを本国、中国で発表した。フルフレームシステム向けに開発された同レンズにより、その特徴的な円形魚眼効果が富士フイルムGFXおよびHasselblad XCD中判カメラに対応した。センサー領域全体はカバーしないものの、撮影者は創造的なクロップで理想の構図を実現可能としている。これにより、独創的なフレーミングと大胆なビジュアルストーリーテリングの新たな可能性が開かれるという。
Laowa 8–15mm f/2.8 FF Zoom Fisheyeレンズの概要
Laowa 8–15mm f/2.8 FF Zoom Fisheyeレンズは、デュアル魚眼機能により優れた創造的柔軟性を提供するフルサイズレンズだ。180°円形魚眼と対角線魚眼効果の両方を備え、ユーザーは芸術的ビジョンに合わせて2つの異なる視覚スタイルを簡単に切り替えられる。ズーム全域でf/2.8の恒常的な開放絞り値を実現し、低照度環境下でも優れた性能を発揮。高速シャッタースピードを可能にするため、スポーツやアクションシーンなどダイナミックな被写体の撮影に最適だという。最短撮影距離16cmの近接性能により、写真家や映像作家は被写体に迫り、大胆な魚眼歪みと没入感のある視覚効果を備えたドラマチックな構図を創出できるとしている。
従来はソニーEマウント、ニコンZマウント、Lマウント、キヤノンRFマウントなどフルサイズ用マウントで提供されてきた同レンズは、中判ユーザー向けにGFXマウントおよびXCDマウントオプションを追加し、互換性を拡大した。新マウント対応後も軽量コンパクトな設計を維持し、GFXマウント版は101.2mmר76.4mm、XCDマウント版は96.36mmר76.4mm、重量は約650gだ。
中判カメラでの性能
Laowa 8–15mm f/2.8 FF Zoom Fisheyeは、富士フイルムGFXやHasselblad XCDなどの中判システムと組み合わせることにより独特の視覚体験を提供するという。8mmでは大胆な円形魚眼画像を生成し、15mmではより広角の対角線魚眼効果を実現する。同レンズはフルサイズカメラ向けに設計されたため、イメージサークルが大型の中判センサーを完全にカバーせず、円形または部分的にトリミングされた画角となる。写真家は、この劇的な美学を活かしたり、意図した構図に合わせて画像をトリミングしたりすることで、中判プラットフォームにおける遊び心あるフレーミングや創造的な探求の可能性を新たに開拓できるという。
©FilmedByFresh
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Laowa 8–15mm f/2.8 FF Zoom Fisheyeは、10mmで最も完全な円形魚眼効果を発揮するという。
創造的なクロップの可能性
Laowa 8–15mm f/2.8 FF Zoom Fisheyeは、独特の魚眼描写に加え、中判ユーザーに創造的なクロップの選択肢を広げる。特に際立つ選択肢がXPanスタイルの65:24パノラマクロップで、GFXやXCDユーザーに人気があり、円形の魚眼画像を映画的なワイドスクリーン構図に変換するという。さらに4:3、1:1、16:9といった古典的なアスペクト比も試すことができ、それぞれがスケール・フレーミング・視点のユニークな相互作用を生み出すとしている。
現代の中判センサーの高解像度性能とレンズの卓越した光学性能により、これらのクロップは優れたディテールを保持しつつ、魚眼写真への新たな解釈をもたらすという。ドラマチックなパノラマを目指す場合でも、バランスの取れた正方形フレームを目指す場合でも、ユーザーは技術的にシャープでありながら芸術的に大胆なビジュアルを創り出すことができるとしている。
仕様
| 製品名 | Laowa 8–15mm f/2.8 FF Zoom Fisheye |
| フォーマット互換性 | フルフレーム |
| 焦点距離 | 8-15mm |
| 絞り | F2.8-22 |
| 画角 | 175°-180° |
| レンズ構成 | 13群9枚 |
| 絞り羽根 | 9枚 |
| フォーカス回転量 | 70° |
| ズーム回転量 | 75° |
| 絞り回転量 | 42° |
| 焦点距離目盛 | デュアルスケール |
| 最短撮影距離 | 16cm |
| 最大撮影倍率 | 0.23倍 |
| フォーカスモード | マニュアルフォーカス |
| 外形寸法 | GFX:101.2mmר76.4mm XCD:96.36mmר76.4mm RF:94.5mmר76.4mm |
| 重量 | 約650g |
| マウント | E / Z / L / RF / GFX / XCD |