Blackmagic Designの発表によると、シチズン時計株式会社のブランド「CITIZEN ATTESA」のフルCGコマーシャルの制作において、DaVinci Resolve StudioおよびDaVinci Resolve Advanced Panelが使用されたという。グレーディングは株式会社IMAGICAエンタテインメントメディアサービス(以下:Imagica EMS)の石川洋一氏が担当した。
「CITIZEN ATTESA」は、同じグループ会社である株式会社IMAGICA Lab.と連携して制作されたフルCGのコマーシャル。CG制作はIMAGICA Lab.が、グレーディングはImagica EMSが担当した。本作ではシビアなトーン調整が求められたため、最新のカラースペース管理規格であるACES 2.0を適用したワークフローを構築し、作業が行われた。

CG制作を統括したIMAGICA Lab.のVFXアーティスト安田雄策氏は、次のようにコメントしている。
安田氏:CG制作自体はACES 1.2で行いました。その後は、SDRやRec.709の環境でオンライン編集することもよくあるのですが、本作の透き通った世界やリアルな光の表現のために、ダイナミックレンジや色の再現性が大幅に向上したACES 2.0を使いたかったんです。
DaVinci Resolve 20は最新のACES 2.0にも対応しているので、安田と私で検証を行い、ACES 1.2で制作したCG素材をACES 2.0環境でグレーディングしても色の破綻が起きないことを確認したうえでグレーディングに挑みました。全編CGだったのでできるだけリアルに仕上げて欲しい、さらにフィルムルックも加えたいとリクエストがありました。
前半はモノトーンに近いようなルックだったので、ハイライトを黄色方向に寄せて少し色を出しました。さらに、CGでもなるべく撮影したような雰囲気を出すためにDaVinci ResolveのFilm Look Creatorを使って、かすかにグレインを追加しました。

石川氏:暗闇から光が当たり、その光がだんだん強くなるシーンでは、それを強調するために光の部分にアニメーションを組み、キー出力を調整しながら光の強弱を表現しました。宇宙飛行士の腕のアップのショットでは、Power Windowを使って光や影の方向性を強調するような調整をしました。
最後のカットでは、背景と商品である腕時計を個別に調整するために、腕時計のキー素材をDaVinci Resolveで合成し、時計に光が当たって輝くような効果を作り出した。
石川氏:DaVinci Resolve 20とACES 2.0の組み合わせで、CGに生きた光の表現を与えることができたと思います。CG作品ですが、グレーディングの重要性が感じられる作品に仕上がりました。
