ネットワーク利用コンテンツで進化する広告・マーケティングを紹介
IMC TOKYO 2008のテーマで、クラスルームだけのコーナーであったのが「アドテクノロジー&マーケティングフォーラム」だ。1回40分で3日間・合計20セッションが設けられ、DRMコンテンツ、電子透かし、ターゲティング、サーチマーケティングなどを用いた広告・マーケティングの活用法が紹介された。
初日最後のセッションでは、Tooとアドビ システムズが共同でセッションを担当した。テープレス制作環境におけるメタデータの重要性を訴えた後、NAB Show会場で行われたテクノロジープレビューでデ モされたもののなかから、スピーチtoテキスト機能について言及した。
スピーチtoテキスト機能は、次世代Premiere Proの機能として開発されているもので、クリップの音声を認識して自動 的にテキスト変換し、そのテキストをメタ情報として活用できる機能だ。
NAB Showでは、英語のテキスト自動変換と検索のデモが行われたが、2バイトコードの日本語に対応できるかは未知数だった。今回のセッションにおいては、実際のデモは行われなかったが、社内のテスト結果を公表。NHKのアナウンサーのクリップを使用した場合で、スピーチから日本語テキストへの変換効率は90%ぐらいであったと報告した。
2日目のセッションでは、シーフォーテクノロジーが静止画、音声、動画に対する電子透かし技術をしようすることで、コンテンツの著作権を守ることを提案した。電子透かしは、ソフトウェアごとに固定の所有者IDと、利用者が任意に設定できる透かし情報と組み合わせて、コンテンツに埋め込む。この透かし情報を持つ画像コンテンツの有無をWebサイトを巡回して調査する巡回ロボットについても提供する。
電子透かし技術により、小学館の会員制Webサイトで配信された、アイドルの小野真弓の画像データが、無断複製されてオークションサイトで販売されたこと を確認した実績を持つことを紹介し、電子透かし違法コンテンツの確認手段に有効であることを示した。
広告の収益を確保しながらも、可能な限り流出を防ぎたい番組コンテンツ。万が一、違法投稿があったとしても、電子透かしやメタ情報の検索により発見がたやすくなることにより、コンテンツの安全性は高まっていきそうだ。