今回のCP+では“4K”が一つのキーワードになっており、4Kモニター展示や4Kモニターで写真を楽しむという方向性が進んでいる。出展している家電メーカーでは何らかのかたちで写真と自社がもつテレビやパソコンなどの製品を結びつける出展を行っており、特にパナソニックは積極的に展開していた。

会場にも4Kモニター展示や4Kモニターで手持ちの写真データを鑑賞できるコーナーが特設されており、4Kへの啓蒙活動を進めている。4Kやその先にある8Kは放送に向けてのロードマップがすでに示されており、テレビを初めとした関連商品の発売も始まっている。ただ、まだソースは限られており、普及への足がかりとして写真での利用も視野にいれたものと思われる。

これは、単にHDより解像度が4倍あるからということだけでなく、HDより広い色域を表現できる4Kや8Kの規格にもあると思う。写真といえばプリントするものという概念からスマホやPC画面で見ることが増えており、すでに画面で写真を見ることに抵抗はないという現状も反映しているのだろう。

■主催特別展示 4K映像体感コーナー
cp2015_4K8K_0608

「あなた自身が撮った写真を4Kモニターで観よう!」をキャッチフレーズに、身近になった4Kモニターで自分で見たい写真データを鑑賞できるという体験コーナー。その横では、プロが撮影した写真を4Kモニターにスライドショー的に映し出していた。大画面かつ4K高精細で表示色域が広いので、テレビ放送を見ていない時にフォトパネルのように写真を表示するというのもこれからのトレンドになるかもしれない。

■8Kスーパーハイビジョン特別展示
cp2015_4K8K_0600

8Kスーパーハイビジョンの迫力の映像とサラウンド音声が体験できる。あたかもその場にいるような臨場感を体感。表示されているコンテンツもNHKが8K普及のために編集したデモリールなので、映像音声ともに最高の状態の物が用意され、見入る来場者も非常に多かった。表示されていたコンテンツは、「長岡まつり大花火大会」「富士山森羅万象」「牧野植物ふしぎ図鑑」「DRAM TAO in 九州久住高原」「第65回NHK紅白歌合戦」「リオのカーニバル2013」「絶景体感 宇宙」となっており、一般にHD放送されたものもあるためその違いが如実にわかってしまう。