txt:飯田雄平 構成:編集部
最低限の機能がギュっとコンパクトに詰まった一台
Feiyu Techは中国のスタビライザーメーカーで、スマートフォンやアクションカム、ミラーレス一眼クラス向けのジンバルを多く販売しているメーカーだ。2013年にFeiyu Techが3軸手持ちジンバルの開発に成功。スマートフォンジンバルはアップルストアでも販売され、高品質な製品が多い。
a2000のパッケージは、コンパクトながら同じパッケージ内に両手持ちハンドルも入っており、すぐに切り替えられる。このパッケージの同梱物は、両手持ちハンドル、片手持ちハンドル、バッテリー4本、本体、チャージャー、クイックシュー、ケーブル・ネジ類。
RONIN-Sのパッケージよりコンパクトなパッケージだ。
今回比較したジンバルのパッケージの比較。左からRONIN-S、a2000、Crane2、Nebula 4100 Slant
α7にちょうど良いサイズ感
a2000は本体重量約1kgに対し、ペイロード0.25kg~2.5kgまで対応。a2000という名前なので2kgまでのペイロードかと思っていたが、今年3月のアップデートにより2.5kgまでに拡張されたそうだ。本体重量は今回比較した中で、α7が載るクラスの中では最も軽い(RONIN-Sは約1.8kg、Crane 2は約1.2kg)。長時間のオペレートとなると、100gの重さでも大きく変わってくるので非常に扱いやすい。
DJI RONIN-S |
ZHIYUN CRANE 2 |
FEIYU TECH a2000 |
FILMPOWER Nebula 4100 Slant |
FILMPOWER Nebula 4500 5-Axis Slant |
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最大積載量 | 3.6kg | 最小500g 最大3.2kg |
最小250g 最大2.5kg |
最大1.8kg | 最大4kg |
バッテリー 駆動時間 |
12時間 | 最小12時間 最大18時間 |
12時間 | 最大10時間 | 最大8時間 |
重量 | 約1.5kg(ジンバルのみ)、約1.85kg(ジンバルとグリップを含む) | 1.25kg | 約1.1kg(ジンバルのみ) | 716g(ジンバルのみ)、約810g(ジンバルとグリップを含む) | 1.2kg |
軸数 | 3軸 | 3軸 | 3軸 | 3軸 | 5軸 |
価格 | 税込92,800円 | 税込84,000円 | 税抜99,500円 税込107,460円 |
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国内問い合わせ先 | DJI JAPAN | VANLINKS | Grow |
Feiyu Techのミラーレス用ジンバルのラインナップ
今回レビューするa2000を含め、Feiyu Techのミラーレス用ジンバルには3つのラインナップがある。
G6 Plusは本体重量663gでペイロード800gまで、a1000は本体重量857gでペイロード1500gまで、a2000は本体重量1111gでペイロード2500gまで。MFTやAPS-Cクラスカメラではa1000で、フルサイズミラーレスクラスであれば余裕を持ってa2000が良いだろう。
機能はa1000とa2000は大きくは変わらない。G6 Plusは2018年9月に発売された新製品で、スマートフォンからアクションカム、小型ミラーレスまで幅広く対応しており、パラメータ表示ディスプレイの搭載や、Bluetooth・Wi-Fiを用いたカメラ・スマホ連携機能がa1000/a2000よりも強化されている。
両手持ちが使いやすい
a2000は大きく本体部分とハンドル部分に分かれており、ハンドル部分にバッテリーや操作スイッチが設置されている。同梱されていた両手持ちハンドルは、片手持ちハンドルを外して装着するタイプで、両手持ちハンドルのグリップ部にバッテリーを入れ替えて操作する。
カメラの高さとハンドル部が同じ高さのため、モニターが見やすく操作がしやすかった。個人的には、このように安定して置けることでレンズ交換などが容易であるのがポイントだ。ハンドル部などに1/4ネジ穴があり、モニターやマイクなどが装着可能。
バッテリーは乾電池型充電池2本使用
バッテリーは、乾電池型充電池2本で最大12時間使用可能。一日十分持つだろう。microUSBでの給電に対応している。
まとめ
Sony α7ユーザーにはちょうど良いサイズ感で、荷物を減らしたいビデオグラファーにはぴったりだ。操作性とサイズ感など総合したユーザーフレンドリーな設計で、初心者にも適しているといえる。G6 Plusのような、スマートフォンやカメラとの連携機能が強化した新型にも期待したい。
txt:飯田雄平 構成:編集部