txt・構成:編集部
配信部門のノミネート発表
今年はライブ配信の需要が拡大し、それに併せて配信機材への注目度も一気に高まった。これまで配信機材は特別な技術を持った人が購入する機材だったが、メーカーも世の中の需要の流れを受けて一般人の手の届くフィールド製品を発売した。それを受けて、今年はオンラインライブ配信製品を中心に選出した。
■Roland V-1HD+
問い合わせ先:ローランド株式会社 発売日:2020年10月23日 価格:オープン(市場想定価格は税別135,000円前後)HDMI4入力2出力のビデオスイッチャーとXLR入力を備えた14チャンネルオーディオミキサーを小型な本体に凝縮。すべてのHDMI入力にはフレームレートコンバーターを装備。デジタル一眼カメラで撮影したシネマライクな24P映像のスイッチングが可能。映像のプレビューとメニュー表示を行うマルチビューアーは10分割となり、信頼性を高くしているという。
■Roland V-8HD
問い合わせ先:ローランド株式会社 発売日:2020年1月31日 価格:オープン(市場想定価格は税込273,000円前後)V-8HDはHDMI入力8系統、出力3系統を装備。全入力にフレームレート・コンバーターとフレーム・シンクロナイザーを搭載。1画面に最大5枚まで映像を合成することが可能。PinPの子画面の位置や大きさ、タイトル合成のON/OFFなどの設定を最大24個までプリセット・メモリーに登録可能としている。
■Blackmagic Design ATEM Mini Pro
問い合わせ先:Blackmagic Design 発売日:2020年4月3日 価格:税別67,980円2019年11月発売のATEM Miniに続いて、ライブ配信用エンコーダーを内蔵したATEM Mini Proと、ボタン一発で5つのストリームを収録機能を搭載したATEM Mini Pro ISOの2機種が登場。ここではライブ配信やウェビナーで活用できるATEM Mini Proをノミネートとした。オンライン会議やセミナー需要増で今年大ブレイクしたライブスイッチャーである。
■AVMATRIX VS0601
問い合わせ先:株式会社 エーディテクノ 発売日:2020年6月26日 価格:税別99,000円AVMATRIXからは、ポータブルマルチビデオスイッチャーシリーズのVS0601と、13.3型ディスプレイ標準搭載のPVS0613が登場。今回はVS0601をノミネートとした。VS0601は6系統入力(SDI×4系統/HDMI×2系統)、2系統プログラム出力(SDI×2系統/HDMI1系統)とプレビュー出力、マルチ入力対応スケーラーを搭載。SDIを使いたい人には最適なスイッチャーだ。
何が受賞するのか…?いよいよ発表!!!
PRONEWS AWARD 2020 配信部門の受賞製品発表
- 配信部門
ゴールド賞 - ATEM Mini Pro
Blackmagic Design
ゴールド賞は、HDMIスイッチャーの「ATEM Mini Pro」だ。受賞理由は、「スイッチャー」「録画」「配信」に対応して、67,980円という価格を実現したこと。この価格で、スイッチングからハードウェアエンコーダ内蔵で直接ストリーミングを実現し、マルチビュー対応で同時に外付けの記録メディアにレコーディングもできてしまうのは驚きだ。本来だったら配信業務に関わるプロ向けの機材に関わらず、テレワークの一般ビジネスマンの間でも需要が高まり、なかなか購入できないのも大きな話題となった。
- 配信部門
シルバー賞 - V-8HD
ローランド
シルバー賞は、8チャンネルスイッチャーの「V-8HD」だ。しっかりと配信したいクリエイターに選ばれる人気機種だ。人気の秘密は8チャンネル入力とサイズだ。小型スイッチャーの多くが4入力だが、それ以上の入力が必要な現場は多いはずだ。V-8HDはHDMIのみとはいえ8チャンネル搭載。また、24個保存できるプリセットメモリー機能も便利で、あらかじめPGMやPinPを保存しておけばボタン1個で呼び出すことが可能だ。バッテリー駆動や5レイヤー合成も特長で、これだけの機能を備えながら30万円を切る価格は画期的といえる。