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InfoComm 2022開幕!会場は一体どんな様子?

連日摂氏40度を超える猛暑のラスベガス。教育関連や映像音響メーカーが集まる「InfoComm 2022」がラスベガスコンベンションセンター(LVCC)のノースホールとウェストホールで6月4日から10日まで開催された。PRONEWSでは展示会会場がオープンする6月8日からの様子をお届けする。

コンベンションセンターのノースホールにはオープン少し前に到着したが、すでにレジストレーションは大行列。やっと受付までたどり着いたらプレスはウェストホールのプレスルームに行けとの指示。ウェストホールへの移動途中にLGのCLOiロボット君がカタログを配っていたのでパチリ。無事プレスバッジを受け取り早速ウェストホール内へ。

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LGのCLOiロボット

ウェストホールでは、ZoomやWebexなどのオンライン会議システムと周辺機器・サービス、そしてオーディオ系メーカーを中心に展示が行われていたが、その中においても一際大きなブースで目立っていたのはBlackmagic Designのブースだ。見慣れたブースレイアウトの入り口前方ではPocket Cinema Camera 6K、URSA Mini Pro 12Kを中心にしたカメラ群、ブース中央ではATEM mini Extreme ISO、ATEM 2 M/E Constellationがデモされていた。

ZoomやWebex、Intelなど会議システムをデモしているブースはどこも人気で、大型モニター上部に取り付けるスピーカー・マイクとカメラ一体型の製品が多く展示されていた。

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ノースホールへの移動はすでにPRONEWSで何度も記事に取り上げられているが、LOOPを使うと楽で早い。今回Tesla Model Yに当たったが何度乗っても楽しい移動時間だ。ノースホールでは、ソニーやパナソニック、LG、Samsungなどの大型LEDパネル、PlanerやROE Visualなどのバーチャルプロダクション機器、映像転送やマネジメント機器メーカーが多く展示を行っていた。

ここからは出展社の展示を中心にピックアップして紹介する。

気になる製品あれこれ〜展示レポート

Absen

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Absenブースでは、大型LEDスクリーンPL2.5 PRO V10をバックパネルとして利用したStypeLandのバーチャルプロダクションをデモしており、背景の林の中の映像と実際のキャンプチェアの合成も綺麗に描き出されていた。

その他、ピクセルピッチ1.5のNX1.5や、床面に利用できるMR2.5とMR4.8モデルなどの展示を行っていた。

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ARRI

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ARRIブースではALEXAシリーズのカメラ展示は行っておらず、照明のOrbiterとLシリーズ、LEDパネルのSkyPanelのみを展示。

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これもInfoCommの対象者が、どちらかと言うとプロダクションサイドというより、その利用者であるサービスプロバイダーのような教育関連や一般の会社組織が多いからだろう。

Canon

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ノースホールで展示を行っていたCanon。InfoCommに狙いを定めていたというコラボレーション会議ツールのAMLOSと、EOSを中心にしたLIVEプロダクションの2つのカテゴリーデモを行っており、多くの人が集まっていた。

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CESに始まりNABでも披露されているAMLOSは、教育関係者も多く集まるInfoCommに焦点を合わせていたとのことで、デモでは会議話者がPCを操作せずにもハンドジェスチャーでズームをはじめ、色々な操作が簡単にできる機能をアピールしていた。

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担当者によると、以下のようにコメントしてくれた。

NAB以降追加した機能としては、机のメモなどを取得、クロップして、歪みを手動補正できる機能を追加しました。元々InfoCommを狙って商品開発してきていたので、非常に来場者の反応は良いです。

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LIVEプロダクションのデモでは、3ピースバンドがご機嫌な演奏を奏でており、EOS R5 CやXF605をはじめ、HDRリファレンス4KモニターのDP-V2421/2411がデモされていた。

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FOR-A(朋栄)

12G転送やIP対応にフォーカスした展示を行っていたのがFOR-A(朋栄)だ。

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AMMUX社のトランスポート技術(RIST:Reliable Internet Stream Transport)を搭載したIPプロダクションソリューション群や、12G-SDI 4Kライブプロダクションを展開するためのシステムデモンストレーション、ライブプロダクションパッケージにはビデオスイッチャーHVS-1200、ルーティングスイッチャーMFR-1000、大型ディスプレイでの最適な色補正を実現する多目的シグナルプロセッサーFA-9600などを展示していた。

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RISTが送る信号には、ビデオ、オーディオ、データ、機器制御の複数のストリームが同時に含まれているとのこと。内蔵のWebRTC(Web Real-time Communication)は、特定のプレーヤーやゲートウェイを必要とせず、Webブラウザを介してどこからでもファイルに自由にアクセスすることができるとのことだ。

Kandao Technology

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ウェストホールの中央近くに小さいブースを構えていたKandao Technology。Kandaoは今回アンドロイドベースで動く360˚会議用カメラ"Kandao Meeting Pro 360˚"を展示していた。

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360°カメラと8つの内蔵マイクが搭載されているMeeting Proは、Androidベースのアプリケーションが走っているため、このカメラのみでZoomやMicrosoft Teams、Google Meetなどのアプリを起動することができる。

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そしてPowerPointなどのスライドもAirCastでき画面シェアが可能。AIアルゴリズムによって会話者のフォーカスとトラッキングを自動で行え、画面表示も全員が並列に表示されるディスカッションモード、360°映像が表示されるグローバルモードの他、スライドシェアができるプレゼンテーションモード、パトロールモードなどを備える。価格は899ドル。

360°映像が必要ない企業向けには180°カメラを備える白いKandao Meeting Sが用意されている。価格は569ドル。

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担当者によると

機能はMeeting Pro 360˚とほぼ同じです。会議室の広さや用途に応じて、360°をカバーするMeeting Proか180˚のMeeting Sを使い分けることをおすすめしています

とのこと。

Magewell

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Magewellブースでは、2系統のHDMI、一つのUSBウェブカム入力を備え、UVC/UAC対応なのでPC、Macとの親和性も備えたUSBフュージョンをはじめ、様々なキャプチャーデバイスやコンバーターが展示されていた。中でもUSB Capture HDMI Plusや4K Plusなどはそのコンパクトさに驚くばかりだ。

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昨今のカメラのハイエンド化が進む中、オンライン会議などだけでなく高品質な映像をPCに取り込めることを簡単に実現するこのようデバイスは重宝されるだろう。

Matrox

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ガス工場のパイプライン管理など施設管理に向けたソリューションを展示していたMatrox。

Matrox ConvertIPシリーズでは、それぞれ別々のPCに接続されている4台の遠隔カメラを1台のPCでコントロールできるため、施設管理者はヘッドクオーターを離れることなく管理監視が可能。またゼロレイテンシーのAVoIP伝送デモ映像を披露していたのはMatrox Maevex 6100 Series Multi-Channel 4K Encoders & Decoderだ。こちらも例えばローカルで工場や現場を見ている管理者と本社で同時に同じ映像が確認できる。

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ブース裏側で展示されていたのは屋外モニターや複数台モニター向けのコントローラーQUadHead2Goシリーズ。4つのHDソースを4K60Pもしくは8Kx8Kへアップし、カラーはRGB 8:8:8、YUV 4:4:4までサポートする。操作も簡単で、主に教育現場や教会などハードウェアやソフトウェアに詳しくない人でもコントロールできるようなシステムになっているとのこと。

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