会場が人で溢れる懐かしい感覚

NAB2023は2日目(※執筆時…)を迎えたが、会場は、混雑している。この感覚は久しぶりである。昨年2022年は、それでも混雑をさける機運があった。今年はそれもほとんどなく、かつての展示会の雰囲気が戻ってきたようだ。まだセントラルホールのみしか回れていないが、活況の様子が戻ってきたは嬉しい限りだ。

NABにも当然日本企業が出展している。ソニー、キヤノン、パナソニック、富士フイルム、朋栄などなど、今年も定番の企業が会場を賑わしていることは言うまでもない。

そんな中、日本からの出展が減少傾向という。日本からアメリカで出展する意義と意味を再考する時期なのかもしれないが、やはり異国の地で日本企業が頑張っている光景に立ち会えることは、非常に嬉しいところだ。さて2日は何が待ち構えているのだろうか?

その佇まいに惹かれるDuvo 25-1000mm

 

Fujinon HZK25-1000mm F2.8-5.0箱型レンズが非常に注目を浴びている。レンズマウントが、PLマウントとシネマ業界からも注目を浴びていることは言うまでもない。

領域を超え、はみ出していくことはあたらしいことが生まれてくる。その箱型レンズが、"Duvo"ブランドとして「FUJINON Duvo 25-1000mm(以下:Duvo 25-1000)」という名称となった。「Duvo」は、「Dual format live lens」の意味を込めているという。箱型レンズ含め業務用機材名称は、型番であることが多いがブランド化する部分は非常に興味深い。

早速展示ブースに足を運んだがその展示方法が良かった。Duvo 25-1000がゲージ(リグ)に囲まれているではないか!そしてその上にはガンマイク!という普段見ることはない佇まいな演出に目を引いてしまった。さすがスーパー35mmセンサーと35mmフルサイズのセンサーに対応したシネマ撮影用途がターゲットの事はある。

担当者の方に聞くと実際にシネマの世界からの要望でリグの試作品を装着しているという。近いうちにリギングされたDuvo 25-1000そんな光景を見るかもしれない。

箱を外した状態のDuvo 25-1000mmに遭遇

日本から世界へ問いかける新しいソリューションを

今回おっと思ったのは、RED Digital Cinema(以下:RED)を扱うRAID社の出展だ。RAIDは、PROTECH(日本ビデオシステム)と共同開発した「POLARIS RD-QX1」「POLARIS RD-QX100」を展示していた。

POLARISは、RED Digital CinemaのDSMC3シリーズに対応しているカメラ用に光伝送機。各ユーザーからのニーズを受けベースステーションで全てコントロール可能となっている。

RED自体「RED Connect」を発表したばかりだ。ライブR3Dビデオストリーミングの配信に対応し、放送、ライブイベントやスポーツまでREDを使用して作品制作が可能となる。REDがかつて放送業界向けにモディファイしたにユニットを用意したこともあったが立ち消えになったこともあった。

中でもAJAのColorBoxを通してカラーグレーディング、ライブグレードが行えることは、現場の声を反映していると言えるだろう。すでに多くの引き合いがきているそうだが、リリースは間もなくだという。興味深いため、別途インタビューを行う予定だ。後日公開したい。

3日目以降は、セントラル・ホールだけではなくメインエントランスを設定されているウエスト・ホールの方にも足を向けたいと思う。


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