最終日に見えてくること

NAB 2023も4日目。最終日は14時で終了する。昼を回れば各出展者も撤収モードで、ブースに足を運ぶが、すでにスタッフがいないこともある。それでも多くの人が閉会まで会場で展示会を巡回する。まだ巡回していないウェスト・ホールまで、セントラル・ホールから徒歩15分ほどかかる。

会場施設の中では一番新しいウエスト・ホールには、IP、クラウド、AI関連など、の企業が集合している。具体的には、AWS、マイクロソフト、AJAといった企業が集合している。しかし少しの時間しか足を運べなかったことが悔やまれる。

最終日は4日間を通して取材を続けた我々が感じたポイントを紹介ししたい。

「クラウド」「AI」のためのインフラ整備を

PRONEWSは昨年に引き続きNAB2023を動画レポート中心でお送りしてきた。今年のワークフローは、CP+2023で試してきたが、クラウドサービスを利用して効率化、省人化を図る方向性を考えた。各社それぞれのクラウド・サービスが必須になることは言うまでもない。クラウドサービスがようやく実証実験から現場での運用に向かっている。

NAB会場などの多くの人が集るためにWi-Fi混雑による不具合が発生する。クラウドサービスで、インフラ回線が細くては意味がないのだ。安定した回線確保は一つのポイントと言える。今回のトラブルはその試金石だったかもしれない。インフラ回線が世界のどこでも安定供給すれば加速するだろうと思う。

Frame.ioのMichael Cioni氏は以下のように予想する。

2030年代初頭には、ローカルメディアカードは、カメラ、オーディオレコーディングデバイスから取り外し不可能になるでしょう。将来は、資産を直接クラウドに取り込み、AIがこれまで不可能だった方法でクリエイティブなコントロールを解放してくれますよ。

ST 2110を採用したソリューションがトレンド

IP関連でいえば、放送番組素材伝送用の映像伝送規格であるST 2110を採用したソリューションも多く見かけた。パナソニック コネクトで展示されていた。ライブ映像制作の「KAIROS」、リモートカメラ、ロボティクスと組み合わせたIP映像制作ワークフローなどが展示されていた。

またBlackmagic DesignもIP製品を発表した。「DeckLink IP HD」で、IPをキャプチャーしたり、PCからIPで送出を可能としている。そのほかにもSDI機器をST 2110ベースのIPビデオシステムに変換する「Blackmagic 2110 IP Converter 3x3G」を発表するなど、Blackmagic DesignもIP関連を多く扱うようになるという。

NAB Show 2024は4月13日~17日にラスベガスで開催決定

最後に、来場者数について。NAB主催者は今年の参加者総数(事前登録ベース)を発表した。65,013人の参加者があり、そのうち海外からは166か国、出展社数 1,208社の参加があったことを発表した。

コロナ禍前の2019年度開催の参加者は91,460人、2022年度は、52,468人で昨年から増加している。2023年は、昨年のような厳格な入場規制はなく、かつての雰囲気が戻ってきた回だったといえる。NABの社長兼CEOであるCurtis LeGeyt氏は、以下のようにコメントした。

世界中から多くの出展者、参加者、パートナーがラスベガスに集まり、革新の100年を祝うことができることに感激しています。例年にも増して、会場や特別セッション、イベント全体を通して、誰もが熱意とエネルギーに満ち溢れている。

広大な会場の中に多くの製品を見て、話を聞ける体験は、刺激を得られる貴重な機会であることには変わりはない。また次回のNAB Show 2024は、2024年4月13日から17日までラスベガスで開催される。


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