cloud特集

クラウドは映像制作に不可欠な存在へ

ここ数年、多くの分野でクラウドソリューションがトレンドとなっている。映像業界も例外ではない。PRONEWS編集部が掲げる「2023年の映像業界トレンド・キーワード」の一つとして[クラウドソリューション]は欠かせない存在だ。

撮影記録もフィルム、ビデオテープを経てファイルベースとなり、今や各種メディア媒体に収録されている。

最近では “Camera to Cloud”など撮影後、直接クラウド上に撮影ファイルをアップするところまで進化した。映像制作においても時間的・物理的に大きく恩恵を受ける所が多いだろう。

元Adobe Frame.ioを担当していたMichael Cioni氏は、近い将来カメラ本体に記録媒体はなくなり、Recボタンを押せば、すぐさまクラウドサービスにアップロードされるだろうと明言したが、そうなる未来も遠くないだろう。最適化、効率化されると戻れなくなってしまうのが人間だ。今回は、映像制作に広がるクラウドソリューションについて触れてみたい。

大きく変化している映像制作のあり方

NAB2023の会場より富士フイルムの”Camera to Cloud”マスコット。今年はクラウドに引っ掛けたものがブースの装飾でも多く見かけられた

視聴体験のスタイルとしてインターネットやIPの利用が普及して久しい。映画の配給においても今やネットで公開するケースが増えてきた。NetflixやAmazon Prime Videoなどオンデマンドの浸透もそれを加速させている。当然の如くこの潮流に寄与しているのがクラウドソリューションである。映像制作におけるクラウド活用のメリットとはなんだろうか?


著作権保護はもちろんのこと、セキュリティーに関しても索を講じる必要はあるが、インターネット上のサーバーやストレージなどのリソースを活用して、映像の撮影、編集、配信などの制作プロセスを行うことで、作業が効率化、最適化される。機材や人員のコストを削減、リモートや分散型の映像制作が可能になる。クラウド上で様々なアプリケーションやサービスと連携できることも大きな魅力だ。

こうして俯瞰で見ると、クラウドの活用はメリットの方が多いと容易に想像できる。次の章では実際のサービスやソリューションを追いかけていこうと思う。

  • Vol.01 クラウドは映像制作に不可欠な存在へ
  • Vol.02 (近日公開)
  • Vol.03 (近日公開)
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