去る12月16日、内田洋行さんの「ユビキタス協創広場 CANVAS」へ。会場には定員100名を越えた人々が集い、ある種、異様な熱気に包まれておりました。壇上にあがったのは「AR」で今年こそ流行語大賞を狙う(と面白いよね)AR三兄弟。現実を拡張しまくる心やさしき、また、たくましきボーイズです。
AR三兄弟 第一話 | ワンダとtwitterと優しい奴ら
スマイレージ「夢見る15歳」スポット(三兄弟B)
東のエデン×AR三兄弟コラボ エデンシステム実演
そんな彼らのナビゲートにより登壇されたのは、稲見昌彦教授、工学ナビ橋本直氏、NyARToolKit開発者のnyatla氏。厳選された「2010年ARニュース」を、AR紙芝居にて発表するというニクい演出。
続く「AR宴会芸」は、シーマンなどを手掛けたゲームクリエーター斉藤由多加氏をコメンテイターに迎え、超ゴージャスな芸人(敢えて)が集結。
トップバッターのAR三兄弟は、「未来リモートコントロール」(ARマーカーで物体の動きを遠隔コントロールする技術を「リモコン自体」に装填し、操作する)、「AR発電」(webカメラに向けて指を回すとエネルーギチャージ)、物理学と音を結びつけたアンドレ・ミシェル先生の研究を、音の波形をタッチ操作するという手法で再現した「知能警察 第一章 『拝啓、アンドレ・ミシェル先生』」などのお家芸を披露。中でも、TwitterIDを入力し、WEBカムの前に火のついたマッチをかざすと、ツブヤキからその人の「夢」を想定検索。関連動画がYouTubeを介して立ち上がるという「マッチ売りの三兄弟」(体験したい諸君はココをチェック!)は、どうなっているのかさっぱり分からない!
お次ぎは、ディスプレイとハンガーを連動させたインタラクティブアートでお馴染み、「チームラボ」の登場!
チームラボハンガー 『COORDINATION』 プロジェクタ
チームラボハンガー『COORDINATION』 4ディスプレイ連動
お題目は「クリスマスキャンセラー」。世の中から憎いクリスマスのスケジュール、アイコンをすべて消し去るという、心のこもったアツい芸で会場を沸かせてくれました。ちなみに「クリスマスキャンセラー」はオープンソースで公開中(firefoxアドオン、要Greacemonkey )。
お次ぎはデイリーポータルZの林雄司さん。相方は、頭部にiPadを乗せた異様な出で立ちのAR森ガール。参加者がiPhoneより、指定されたネット上にあるボタンに触れるや否や、森ガールの顔が林さんに…、いや、林さんにはしたくない勢力が森ガールを支援し…と、人気争いをしているうちに微妙な表情でストップした瞬間、会場は大爆笑の嵐に見舞われました。
トリを勤めるのは、ルーターを仕込んだぬいぐるみなどが人気の、テクノ手芸部のお2人。
テクノ手芸部の作品
芸のネタは、車輪を装填した「ARマーカー」にiPhoneをかざすと、そいつらが会場内を逃げ回るという、「なんでも拡張したがるヤカラへのマーカーの反抗」を表現した佳作。最後には大量のマーカーちゃんたちが会場内を縦横無尽に走り、一部弱々しいヤツには「もうちょっと頑張って逃げないと捕まっちゃうぞ」と声援を送って喉がからからに!
最後は、AR三兄弟による引退宣言~復活を遂げるという「AR茶番劇」(失敬!)を持ってして大団円。インタラクティブ表現という体感型エンタテインメントを堪能した一夜となりました。って、長々書いておいてなんですが、宴会の様子を収めたアーカイヴがあるそうで、興味のある方は是非ご覧下さい!百聞は一見にしかず! そしてテキストの仕事は激減していくのだ!ショック!